教壇に立ち続ける 116 教師の資質について【note限定記事】
桃ちゃんの夜は長い。ごきげんよう、ぽちぽち書いております。今日は連続投稿日、教育について多角的にみる企画。お題そのには「教師の資質」の話です。先ほどは生徒向けの話でしたが、こっちは教職員向けの話題です。常勤になるならこれくらい勉強しておかないとね……という焦りでもあります。この記事を読んで、参考になったなーとか、いいなと思って頂けたらサポートをお願いします。minneとFantiaはこちら。このあと眠くなるまで書き続けるから……頑張るから……!!
事の発端は一枚のメモ
本日は不要になった書類を一斉に処分していたのですが、残しておいた自分を褒めたいメモを発掘し、手帳に書き留めました。それがこちら。
この「反省的実践者」という考え方を、私は非常に大事にしています。というのも、自分がやっている活動の根っこにあるのは、この理論だからです。
例えば2年間続けている「リフレクション活動」と「本日の反省ノート」。生徒にも自分にも内省を促すこの取り組みですが、ちゃんと効果を上げています。生徒に対して行っているリフレクションの実際については、過去の記事(こちらなど)を参考にしてくださればと。
そして自分自身も、一回の授業で見つけた成長と課題をモニタリングして次に活かすことができれば、確実に授業の腕は上がるのだということを、この転勤(というよりキャリアアップ)の活動の中で実感しました。
非常勤として雇われた最初の年は、授業ってどうしたらいいの? というところから始まりました。研修等も特になく、我流で何とかしてくださいという放任主義の中で、自分の目指す授業をはっきりさせるためにはこれが一番効きました。生徒からの要望や、自分で気付いた弱点などを書き留めていくうちに、少しずつですが授業の質が上がっていったのを感じました。教材研究の記録も残しているので、それと合わせるとすいぶん変わったなあと自分でも思います。それには根気強く生徒の書いたものに向き合う時間と、自分の情けない授業に向き合う時間が必要だったのです。
私は教師としての経験は少ないですが、記録をつけることで自分の現在位置と今後たどり着きたい場所が明確に見えてくるので、この反省ノートを積み重ねていくことが間違いではなかった(そして自分にとってやりやすいスキルアップの近道だった)ことがわかりました。毎日書くのは大変ですが、それでも「労を惜しまずに」取り組むとやっぱり実力はつくのだなと感じました。
内省をすることはバランスを取ること
そんな「内省」「セルフモニタリング」の能力は、菅野仁さんの「教育幻想」という書籍の中でも触れられていました。
ゆとり教育では、極端に児童生徒の「やりたいこと」を重視した内容になっていた、と述べる筆者は、教育は最低限のルールを守りながらバランスを取ることが大事であるとしています。バランスをとるためにはセルフチェックが欠かせませんよね。菅野さんもその点は「自分が極端な思考回路い陥っていないか自己点検すべし」としていて、かなり共感しました。そのなかで大事なモニタリング指標が、「人柄志向」と「事柄志向」です。平たく言えば、生徒の内面を重視するか、生徒の行動の結果を重視するか、ということです。これは私もよくやりがちな生徒の評価なのですが、テストの点数や提出物の内容から行う評価を重視しなければならないのに、その生徒の性格だとか思い出だとかが邪魔をして、バイアスをかけてしまうことがあると書いてありました。それは生徒の正当な評価にはなっていないし、ややもすると学級崩壊などにもつながりかねないです。だからこそ「座学の重視」で生徒に集中させることを教え、学ぶ基本姿勢を共通認識として身につけさせることや、生徒の「心」に訴えかけるのではなく「行動」を変えていくことなどを主張していました。かなり勉強になっています。
そして一番私の耳に痛かったのは、「共通基盤ありき」という文言でした。
いわく、学習指導要領等の教える内容の大枠や、指導書にある「ここは教えるべき必須事項」等は無視してはならないという話です。その「必ずこれだけは教えておいてくださいね」という内容が授業で担保されていなければ、生徒は学びの機会を失うことになります。それだけは避けなければならない。横並びの学年に今年入って、ものすごくその「共通基盤」の重要性を感じたので、基本的な教えなければならない内容を実施してから、発展的に「私の色」というか「プロデュースできる部分」の面白さで惹きつけていくべきだと思いました。何事においても、適応力を磨かなければならないですね。そのための研究と修養である。
教師と児童生徒の間には、絶対的な上下関係があります。その上下関係を悪用して権力を振りかざすのでもなく、フラットにして馴れ合いにするのでもなく、適度な距離感を保ちながら授業や生活指導を行っていく必要があるのだと学びました。だから今後も「穏やかだけれど怒ると怖い先生」像は維持しておくべきかなと思っています。目指せ雪女。
ただ、生徒の背景をきちんと理解したうえで適切な指導(あるいは合理的配慮)を行っていくことも大事だと思うので、やっぱり極端になるのは良くないと考えています。今後は学級経営についても勉強していく予定なので、その話もいずれ。それでは、また。
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