「若者のすべて」を聴きながら - オトナの夏の終わり
築150年ぐらい?築200年ぐらい?まあ、要は詳細がよくわからない古民家を息子と一緒に引き受けました。この場をどう利用するか思案中のため、とにかく3世代分が溜め込まれた家財を通いで片づけ中。
今回はフジファブリックの「若者のすべて」にのせて記録を綴ります。聴きながら読むことを強くオススメしたりもします。
前の週は、コドモパワー満載でしたが、21日−22日の週末は「真夏のピークが去ったとは天気予報士がテレビで言ってませんが」「世界の約束を知り、それなりになって また戻ってきた」仲の良いご夫婦がいらしたオトナな週末でした。
最初は遠慮がちに片づけをお願いしていた小心者の、私ではございましたが、だんだん遠慮が取れてそこそここき使ってしまいました。オトナ男子は普段、手のまわらない家の前の草とりを率先してやっていただき、通行人の邪魔になっていたであろう長身の雑草がきれいになくなりました。家の前がきれいになると心も引き締まります。
一方、オトナ女子はこの家のお片づけ定番に取りかかってくれました。ビンモノ、カンモノの駆逐です。片付けても片付けても出るくる賞味期限をはるかにすぎたビン詰類、缶詰類。中身をだして、洗って、分別し、中身は庭に埋めてお墓を作ります。一人でこの作業をやっているとはるか宇宙の彼方、涅槃にまで行ってしまいそうな感覚に陥ります。オトナ女子、成層圏あたりで戻ってこれたと思います。
さてさて、オトナの夜は長いです。「夕方6時のチャイムが 今日はなんだか胸に響いて 『炭焼』なんて便利なものでワクワクさせて」で火起こししながらの夕食スタートです。ちなみにこの地は夕方5時ではなく6時にドヴォルザークの「家路」が流れます。なぜ6時なのか常に疑問に思っているのですが、未だ謎は解けていません。近所の桃農家さんから頂いた桃をサラダにしたり、スパークリングワインに入れたりして、この地の物を享受します。
前日まで大学生たちが頑張ってお片づけしていました。その残りの「鬼滅の刃フランク」も食品ロスなきよう食すあたりがオトナです。
夕食の最中、遠くから花火の音が聞こえてきました。勝沼あたりでの花火大会を見ることができました。この辺りは山の中腹なので少し見下ろす感じです。スターマインや号玉が打ち上がった後、最後に尺玉があがりました。離れているこの場所でも尺玉の音と大きさを十分に感じることができました。
「最後の花火に今年もなったな 何年経っても思い出してしまうな」とティーンエイジャーだった浴衣を着た自分を思い返し、ちょっと切ない気持ちにもなります。でも、本当に切ないのは、
「夏がいく。。。片づけが終わらん。。。」
ということです。
実際は汚れてもいいどうでもいい服ファッションで、色気も何もなく、大学生が残していった線香花火をオトナ女子2名でチマチマと楽しみました。
「夏がいく。。。片づけが終わらん。。。」
さらに反芻し切なくなります。
オトナ3名、節度を保ちつつの食事ながらも楽しさは止まらない
「ワインないかな ないよな なんてね 思ってた まいったな まいったな 話すことが止まらない」
明日は明日でそれぞれにカラダを使うため、睡眠確保に前向きに取り組むあたりもオトナです。
「最後の最後の花火が終わったら この家は変わるかな」「まぶた閉じて浮かべているよ」
近所の栗の木は実を大きくしています。確実に季節は秋に向かっています。片づけに通いはじめて半年。いろんな人の協力で見えなかった床が見え始め、不具合が直り、美観が保たれたりしていますが、まだまだ先は長いです。
花火のせいだけではなく、夏の終わりになるとなぜさみしい気持ちになるのでしょう?夜の冷えのせいでしょうか?この先も冷えていきます。秋冬と楽しみを見つけつつ、そしていろんな人の知恵を借りて進めたいなと思います。
また一つ季節が移っていきます。やり残しが多く少し気持ちが焦ります。焦るのはもしかしたら「オトナ」だからかもしれません。最後にフジファブリックの「若者のすべて」をはっておきます。オトナな若者の夏の終わりに。
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