読書感想文『少年と犬』馳星周
馳星周『少年と犬』は、第163回直木賞受賞作品です。これまで、私はあまり○○賞受賞作品というものに興味は湧かなかったのですが、うちでも犬を飼っているので、深く考えずに購入してみました。
本書は、悩みを抱えて生きる人々が登場するのですが、そこには必ず一匹の犬がいます。いる、と言うよりは出会うのですが、最初の物語から最後の物語までノンストップで読んでしまうくらい、まるで内側に秘めた自分の悩みごとが疼いて、でも少しずつ救われていくような、そんな不思議な気持ちになりました。
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