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海外でホームレスと添い寝してみて

去年、ヨーロッパを旅している時の話だが、約2ヶ月間の内、ベッドで寝たのは半分の日数くらいで後は車中泊したり、駅のホーム、バス停、公園で寝たりしていた。

中でも印象深い経験がホームレス達と一緒に寝た事だ。何でホームレスと一緒に寝たりなんかしたのかというと、夜までヒッチハイクをしたりすると、夜泊まる場所が見つからず、夜な夜な知らない土地を彷徨って安全に朝を迎えられそうな場所を探す。

しかし、観光地となれば夜も中々人混みがなくならず落ち着いて寝れる場所を探すのは中々難しい。そんな中、いい感じの場所だと思うスポットには大体ホームレスが陣取っている。そうなってくると、知らない土地でむやみに一人で寝るよりは彼らと寝たほうが安全かもと思うのは自然な流れでは無いだろうかと個人的に思った。

こんなに流れで彼らと寝ようと決めて、隣で寝かしてもらえるか交渉しようと話し掛けるが、ヨーロッパという事もあり、英語が全っく通じなかった。簡単な単語ですら彼らは分からなかった。だから、簡単なジェスチャーだけで伝えた。そうすると、彼らは快く受け入れてくれた。それどころか、人一人分離れて寝ようとしていた私を、間に入れてやると伝えてきた。恐怖心もあったが豪に入れば郷に従えという事で、間に入って寝ることにした。

彼が言うにはみんなで固まって寝た方が安全という事らしい。寝るまでの間、お互いに自己紹介したり、握手したり、盛り上げ担当みたいな奴が騒いでるのをしばらく見ていた。

彼らを接してみて、全然危険な人達じゃない事が分かった。寧ろ、ゲストハウスのフロントよりも全然優しい。勿論、全員が全員イイ奴らな訳は無いが、思ってた以上にフレンドリーな感じだった。結果として、安全に朝を迎える事ができた。もしかしたら、ホームレスの集団に襲われる可能性があったりもするだろうが、そんな事は置いておいて飛び込んで良かったと思う経験になった。

この旅を通して、3回ホームレスと寝る機会があったが、毎回面白い奴との出会いだった。勿論毎回言葉は全然通じなかったが食べ物くれたり、一緒に酒飲んだり、襲われた時の対処方法をジェスチャーで必死に教えてくれる奴もいた。一緒に寝てたら警察に起こされて職質された事もあった。何だかんだ、リスクばっかり気にしてたら経験出来なかった出会いばかりだ。今思えば、何もトラブルに巻き込まれずに済んだ事に感謝しないといけないと思う。

また、観光地で出会う彼らは毎回、何かしら食べ物を持っていて、極貧旅をしていた私からすると彼らの方が寧ろ裕福にすら感じた。以外と観光地に住むホームレスはさほど生活に困っていないのかもしれない。

まぁとにかく、彼らには素敵な経験をさせてもらった。

しかしながら、コロナが蔓延しているこの時期に観光客の居ない観光地で彼らが暮らして行けているのかどうか心配なところである…

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