スパルタ恋愛教室【2024年創作大賞感想文】
ネット記事を読むと歳の差恋愛が流行っているとのことで、この度の感想文は、
ちゃりれれさんの短編『パラレルワールド』
note公式に選ばれたこちらの小説。
どのような内容か、ざっくり紹介すると、
上記から推測すると、
歳の差男性が落ち込んでいるのを
主人公は慰め、距離が縮まったのだと思う。
ところが
「また連絡するよ!」
このLINEから主人公の葛藤が始まる。
相手を待てば良いのか、自分から連絡すれば良いのか、ヘビの生殺しのような毎日。
LINEのひと言に囚われた主人公は様々な思いを抱き、途方に暮れているという話。
こういったことは片思いによくあるらしい。
わたしは片思いのルールやマナーを知らない。
「また連絡するよ!」と言った方から
次の連絡を開始することを知らずに生きてきた。
わたしは人間が図々しい。
用事があればわたしから連絡するし、
用事がないなら連絡しない。
用事がないのに毎日連絡を取り合うなど有り得ん。
歳の差男性はわたしに似たタイプかと思った。
恋は奥ゆかしさの上に成り立っており、自分がどうしたいかではなく、主導権は相手。
相手がどうしたいかが優先なんだ言うことを、
主人公から見切りをつけるより、相手から振られることで恋を終わらせたいように思えた。
慮り、涙目になり、延々と相手を待ち続ける演歌のような世界が片思いなんだと知った。
相手を思い、伝えないのが美徳って誰が決めたルールなのかな。
「好きだと伝えたら迷惑じゃん」って世間は言う。
そうなのかな?
伝えずネチネチ脳内で変な妄想されるより、さっさと伝えてもらい、返事次第で進路を決めるのが片思いする方される方、どちらにも益があるような気がして。
でも、歳の差恋愛。
主人公が歳上で遠慮する部分が占めているのだと感じた。主人公が歳下ならここまで悩むかな、相手が既婚者なら悩むかな。
主人公は男性より歳上と仮定して。
容姿が良かろうが、キャリアがあろうが、
老いは足枷になる。
それだけで自信がなくなってしまう。
若い人が「若いね」と言われて「だから?」
ジジババだから喜ぶ言葉。
若見え、若作りというワードを10代20代に使わないのがその証拠で、ジジババは衰えているから使われるワードであり、自覚が自信のなさになる。
実際、同年代と会話すると中身は殆どが健康問題の話題になり、
話だけ聞けばまるで敬老会だ。
そういった境遇で若い人を好きになったら。
主人公のようにヤキモキしながら毎日を過ごすかもしれない。
なぜなら、中年の心の傷は身体の傷のように治りにくく立ち直れない、自己保身に走る。
それは批難できないし当然だと思う。
……主人公が未婚・既婚、何歳かは不明だけど。
直面しないことを今までの経験値や自分の性格に当てはめて考えてもいいのだろうか。
歳の差って、一体何歳差からなんだろう?
調べてみた結果
なるほどなぁ。
相手に尽くした時間は、相手の時間や記憶の中で
2人は生きて動いていた。
あくまでも、わたしの性格から出来る事は、
相手の記憶に自分がいる滞在時間を増やす言動はするかな。
主人公が20〜40代と前提した場合。
わたしなら、
パラレルワールドと言いながらいつまでも自己憐憫にいるより、長く心が囚われるのが苦手で精神衛生的にメンタルへ悪いので、さっさと同じ世界線に立ち結末を知りたい。
主人公に言えるなら
「あなたはどうしたいの?」
うまく行かないのは何故なのか原因を知る。
原因を知り、どうにもならないなら執着は捨てる。
片思いをしている人を観察する。
どれほど願ってもおまじないをしても、相手の心は自由で、自分の思い通りにはならない。
それに気づくことはとても大切で、
思い悩む片思いは、自分の思考によって、
新しい世界へ飛び込む自分を阻んでいる。
苦しみから解放しようよ。
自己研鑽に繋がる片思いならアリでも
卑屈で進展しない片思いは諦めていい、片思い。
「(相手に)利用された」「もっと利用されていい」
この話はホストと客を描いたものかもしれないが、
主人公が危うくて、随所に自尊心の低さが出ており、自分の存在意義を認めようなど、
思うことがある。
多分、だめんずに捕まりやすいタイプかな?
感想文がいつのまにか、
架空の話への人生相談になっちゃった。
フィクションのお話ね。
歳の差がある人を好きになる。
明日は我が身かもしれないし、そもそも
デリケートな感性が自分の中に微量でもあるのか。
作品を読みながら、しみじみ考え込んでしまった。