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ヤマアラシでいることに疲れた

境界性人格障害のわたしが言うのは、おかしいけど
「この人、距離感ない」と思うことがあった

学生時代は友人や彼氏、バイト先の子など
同じ人と、四六時中べったりが少なく
距離感の「き」の字も意識した事がなかった
「その日、約束した人といた」というシンプルさ

独りで過ごしても気楽で
でも、幼なじみの二人とは連絡が取れたらいいかな
一変したのは、社会人になってからだった

同級生でも初対面では、丁寧語で敬称がついていた
しかし、入社すると
いきなり同期からタメ口と、呼び捨てに尻込みした
それはまだ、軽いジャブ

お手洗いに立った時
携帯を見られていたのは、ショックだった

こんなわたしでも、見られたくないメールがある
友達でさえ、勝手に冷蔵庫を開けないのに
会社の引き出しを開けて、ペンを使われる
社会人の雑さに戸惑いがあった

わたしは境界性人格障害で、そんなことはしない

近年になり、持病を意識するようになってから
自分の、他人への距離感を怯えるようになった
依存しないよう、プライバシーは深掘りしないよう
慎重に心がけているつもりが、そうじゃないようで

自分という生き物がモンスターに思え
ヤマアラシのジレンマに陥った

他人の身体や持ち物に触らない
相手の些細なプライバシーも「差し支えなければ」
質問の仕方もワンクッション置いていて
だけども、もう限界に近くなってきた

学生時代のように、気ままで距離を図らない方が
うまく行く気がして
相手の気持ちを過剰に推し量らない
そもそも、他人の現実的感覚が分からない

だから気を遣うんじゃないのかな

距離感とは、遠くて失敗するより
近すぎて失敗しているのではないかと分析し
「大切な人ほど少し離れているほうが良い」
去年、会社を退職してから考え、実家に戻った

そんなに他人へ踏み込まなくて良いとしているのに
何をやらかして、嫌われているのか分からず
自分がヤマアラシでいることに、疲れた

自己責任を増やしたくない…