ショート: 真贋を見る目。何に惚れた？
さやかを知ったのは、Instagramで
ハンドメイド作家として人気を博していた。
だから、さやかにDMをしたのではなく、
さやかが、風をイメージした作品に惚れたからだ。
時は過ぎ、さやかは俺の前にいる。
さやかは、別れ話を捲し立てる。
「たっくんに褒められるのは嬉しかった。
私を認めてくれる人がいて、純粋にね。
でも、なんて言うか…
褒められるのが、疲れてきたの」
「タバコ、吸っていい？」
「たっくん、タバコは身体に悪いよ。
吸うなら電子タバコにして。臭いから」
いつも通り、キッチンの換気扇の下に立ち、
電子タバコのスイッチを入れる。味気ない。
多分、さやかはタバコを全部同じと思って、
紙タバコと電子も吸えば満足するくらいに思い、
紙タバコで言えば、タールの違い。
タバコ全般では、フレーバーも好みがあるのを、
きっと知らない。
ワインもそうだろう？
好みの産地や銘柄、年があって、差がある。
さやかのハンドメイドを褒めるのは、
さやかが作るというより、作品が俺の美学に合うんだけど、そんなことは俺の勝手か。
さやかの気持ちも、なんとなくだが分かる。
実際の能力以上に見られることがあるヤツなら、
嫌な経験だ。
自分の実力以上を期待され、上司に褒められると
悪夢にうなされた日が続いた。
登山の夢で、最初はリュックを背負っていたのに
リュックは次第に重くなり、
気づけば老婆を背負い山を登る、
分かりやすい悪夢。
上司が過大評価するのを、阻止するのは難しい。
さやかを褒めるのは、
不安や恐怖を煽っているのかもしれない。
˚✧₊⁎⁎みゆ💕あなたにきゅん♡をお届け⭐さん⁺˳✧༚
みゆさん、コラボをさせていただき
ありがとうございます🤗
みゆさんと私は２０２０年からnoteを始めた同期
約３年間、みゆさん！ありがとうございます♪
『夜みゆさん』『恋愛』『ハンドメイド』
これらのキーワードから
私が普段書かないオトナのショートを
書いてみました(≧∀≦)
みゆさん、よろしくお願いいたします✨
楽しかったです😆ありがとうございます！
