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又聞きだけど、悪夢は他人に話すと

暑くて、梅雨だからなのか
わたしが呼び寄せているのか
なぜか、周りでは「悪夢」を見るらしい

悪夢の中身を傾聴すると
自分に加わる危害を「悪夢」
自分が直視したくないものを「悪夢」
“恐怖派”と”嫌悪派”で分かれていた

朝っぱら、レオ氏から電話があった
「悪夢を見た、つらい」
早朝に連絡してくるくらいなので
わたしは、優しさ2倍の気持ちで話を聞いた

「祭りに行けなかった」
レオ氏と親友のオッサン2人が中学の制服を着て
子ども達の中で、塾の講義を受けている

塾の先生は時間を気にせず、延々と授業する
祭りに参加できないどころか、終電を逃し
『帰りたい』と言えず、ノートを取るのが苦痛
生涯、授業を受け続けるのかと思い絶望したらしい

「どの辺りがつらいの?」
レオ氏曰く、楽しみにしていたものを奪われて
拘束され続けるのが辛いのだと言う

不条理と理不尽ばかりが押し寄せて
良いことを掻き消していくような、十代や二十代
そのときの苦痛が甦るのだと言った

単純な、祭りに行けないオッサンの話ではなく
“自由を制限する自由”も
また自由のうちの1つとして認められており
無意識に、不寛容に飲み込まれた不満が
こうして眠る間、夢で登場したのか

「又聞きだけど、悪夢は他人に話すと
現実で、良いことへ変換されるんだってよ
noteに書いて、縁起を担いどくね」
慰めにもならない言葉をかけるしかなかった