季節の変わり目に語彙を並べる
真夏は息をするだけで
暑さが呼吸を妨げている気がした
肌に感じる日差しは
焼けるような痛みを伴い
腕がチカチカと焼けていくのを実感する
汗でペタペタしたTシャツは
わたしにとって音のように感じられた
しかし涼しくなり
夏から秋へと移り変わると
周囲の空気がおとなしくなる
昼下がりの落ち着きは
心を無風にするひととき
ツクツクボウシや虫の音が聞こえる中
車の往来や遠くから聞こえる列車の音が
鎮まりを一層引き立てる
季節の変わり目に
わたしは楽になったと感じる
気温が下がるにつれて
気分も軽くなり
周りの音が少しずつ和らいでいく
夏の喧騒から解放されたかのように
気温が下がる静けさを
わたしは夢の中でも周りに力説していた
秋の静寂は私にとっての安寧であり
心身をリセットするタイミング
どこかわたしは
季節の変わり目を愛する
回し者になっているのかもしれない