優しい顔をして何人殺してきたのか
友達が心なしか、落ち込んでいるような
気のせいなら、それで良く
冬の星座は夏より低く見え
散らばったビーズが天に張り付いているような
わたしが出来るのは、祈るしかないから
目先3センチほど、孤を描いて星が消えた
友達しか頭に浮かんでなかったので
願いより、その子の名前を一回つぶやいて
「こういう時は何を3回唱えるんだ?」
友達の名前+願い事を3回も言える
悠長な流れ星はなくて
このことをLINEから報告しようか考えた
「ごめん、名前しか言えなかった」
友達が聞いたら、余計に落ち込みそうで
次の流れ星を待ってはいたのだけど
次第に涙が溢れてきて
友情も愛情も、どう示すのが正しいのだろう
距離感や、友達の状態
わたしが手渡して良いものは、どれだ
考えれば、考えるほど
他人とわたしは異なると、寂しく思い
わたしなら嬉しいことも
他人には迷惑になり
かと言って
なにもしないなら、しないと冷たい人とされ
今更ながら「適切」が脳みそで迷子になる
手に持つスマホを衝動的に叩き割りたくなる
眼にする情報の多さは、迷いを増やすだけで
便利さは、他人のエゴイズムも垂れ流す
どこに基準を置けばいいか
わたしの基準はダメなのか
気がおかしくなりそうな
幸せな環境下で、死にたくなるって
自分の非力さを実感して
この世が美しいものに見えなくなるときだと
星を仰いでいた
わたしのために、流れ星に祈る人なんて居ない
「ああ、こうやって命は自ら絶っていくんだ」
わたしは優しい顔をして何人殺してきたのか