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絵…やまぐちかおり 編著…いろは出版『寿命図鑑 生き物から宇宙まで万物の寿命をあつめた図鑑』

 こんばんは。

 「死」について暗くならず、むしろポップに捉えてみたい方におすすめの本をご紹介します。 

 動物、海のいきもの、鳥、昆虫、植物、食べ物、モノ、機械、からだ、日本人、世界の人、建築物、天体の寿命がまとめられています。

 子ども向けの楽しい雰囲気の本ですが、どんなものにも必ず終わりが来るということを知ってショックを受ける子もいそうなので、まずは子どもより親が先に読んでみて様子見してみることをおすすめします。

 わたしは特にこの本の「日本人の寿命」のページを興味深く読みました。

 例えば、旧石器時代の日本人の寿命はなんと13歳、縄文時代は15歳、弥生時代は23歳、古墳時代は25歳!

 こうした寿命はあくまでも平均値であり、もっと幼くして亡くなった方や、逆にもっと長生きした方はいたかもしれませんが、それにしても短い…。

 きっと、現代ほど衣食住の環境が良くなかったでしょうし、現代であればちょっと手当てをしたり薬を飲めば治るような小さな怪我や病気が、死に直結してしまったのかもしれませんね…。

 もしも当時の方々が令和の平均寿命(2020年のデータによると男性が約81歳、女性が約87歳)を知ったら、きっととても驚くでしょう。

 こうした現代人の長寿化は、まさに先人たちの積み重ねてきた苦労と努力のおかげ。

 とても有難いことです。

 しかし、これは現代が人類史上初めて経験する超高齢時代に突入したことも示しています。

 長生きはおめでたいことですし、長生きに伴って医療や介護を必要とするので、その分の雇用も生み出すメリットはありますが、医療や介護を必要とする人数が増えていくのに働き手の人数は減っていくという危機的状況でもありますよね…。

 この本を読んでいると、色々考えさせられます。

 また、この本の「からだの寿命」のページによると、人間の体が健康に生きられるのは、せいぜい80年くらいが限界だそうで、このことも興味深いです。

 限界値を超えて長生きすると人間の体はどうなるのでしょうか?

 それを想像すると少し怖いです…。

 もしかしたら古くなった臓器を取り換え続けていくことになるのでしょうか…?

 そうなると「テセウスの船」みたいになりそう…。

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