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文…滝沢秀一 イラスト…スケラッコ、萩原まお『すごいゴミのはなし』

 一般家庭のゴミの捨て方、ゴミ収集や処理の仕組み、世界のゴミ問題、SDGs等について教えてくれる本。

 ユーモアたっぷりの文章、イラスト、漫画と共に、ゴミについて楽しく学べます。

 「ゴミって社会をうつすんだ」
 (P45から引用)
 「ゴミのすて方、ゴミの量、ゴミの中身というのは、その人自身を表現している」
(P52から引用)
 「ゴミの世界をまじまじと見れば、ぼくらがどんな社会に住んでいるかわかる」
(P120から引用)

 という著者の言葉通り、ゴミに民度が表れるといっても過言ではありません。

 例えば、

 ●残った味噌汁がそのまま可燃ゴミの袋に入っていた
 (汁をそのまま捨てないで!)

 ●ゴミ袋をしばっていなかったので、清掃員がゴミをばら撒いてしまい、拾う手間が増えるだけでなく、地面も汚れた
 (ゴミ袋を縛ろう!)

 ●飲み残したタピオカ、マスク、レジ袋を集積所に置いて行かれた
 (集積所はゴミ箱じゃありませんよ)

 ●包丁をむき出しで捨ててあった
 (危ない!!)

 ●まるでマトリョーシカのように、だんボールの中にだんボール、その中にまただんボールが入っていた
 (折りたたもう!)

 ●スプレー缶が可燃ゴミに出されて、ゴミ収集車が燃えることがある
 (中身を使い切って自治体のルールに従ってゴミに出そう!)

 といったルール違反の数々が紹介されています。
 ※()はわたしが勝手に付けておりますが、きっと著者もこう言いたいのだと思います。

 わたしはこの本を読んで「えっ、そんな捨て方をする人が本当にいるの!? 嘘だと言って欲しい…」とギョッとすると同時に、自分も知らず知らずのうちにとんでもないゴミの捨て方をしていないか、改めて自治体のゴミ出しルールを読み直しました。

 また、この本には他にも、

 ●マイクロプラスチック問題

 ●日本の最終処分場はあと二十年ほどでいっぱいになるが、その後ゴミをどうするかはまだ決まっていないこと

 ●REDUCE(リデュース。ゴミになる物を減らすこと)、RECYCLE(リサイクル。形を変えてまた使うこと)、REUSE(リユース。形を変えずにまた使うこと)の「3R」

 ●ゴミの形や素材を活かしてより価値のある製品に生まれ変わらせる「アップサイクル」

 といった事柄にも言及されていて、とても勉強になります。

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