著…稲場真由美『性格が合わないんじゃなくて話がかみ合っていないから』
自分は「すごい」と褒めたつもりだったのに、相手は「雑に褒められて馬鹿にされた」と感じた。
相手は単に「なぜ?」と聞いただけだったのに、自分は「責められた」と感じた。
同じ言語を話す人同士なのに、うまく意思疎通出来ず、知らず知らずのうちに溝が出来てしまう…。
それがコミニュケーションの難しさですよね。
これは、相手の「言いたいこと」「嫌なこと」「好きなこと」を汲み取るヒントが書かれている本。
人間関係で悩んでいる方におすすめです。
人それぞれ、基本となる性格や、ストレスになることや、嬉しい褒め言葉は違いますよね。
この本ではそれを、
●ロジカル
●ビジョン
●ピース・プランニング
●ピース・フレキシブル
という4タイプに分類しています。
たとえば「ロジカル」は、目標と計画を立てて動きたいタイプで、一人の時間がないとストレスになり、いい加減な褒め言葉が苦手だけれど、具体的な言葉で褒められると嬉しいタイプ。
「ビジョン」は、臨機応変に対応したいタイプで、束縛されることや細かい指示がストレスになり、「なぜ?」と聞かれることが苦手で、大袈裟に褒められるのが嬉しいタイプ。
「ピース・プランニング」と「ピース・フレキシブル」はほとんど同じで、人の役に立ちたいという気持ちや、人と比べられることやないがしろにされることがストレスという点が共通。
しかし、「ピース・プランニング」が外では優しく内では厳しいのに対して、「ピース・フレキシブル」は相手と状況に合わせて判断するそうです。
わたしは「上記4つのどれかにのみぴったり当てはまる人は存在せず、みんな各タイプの要素を持っているだろうな」と思います。
しかし、自分が関わる人に対して「この方はどのタイプの傾向が強いのかな?」と関心を持つだけでも、コミニュケーションの仕方を変えられる気がしますよね。
この本では、たとえば「ロジカル」と「ビジョン」が話したらお互いがどう思うかといったシチュエーションが解説されていて、双方の違いが分かりやすいです。
わたしも今後誰かと話す時に、この本の内容を参考にして、伝え方や受け取り方を工夫しようと思います。
〈こういう方におすすめ〉
「どうやったらもっと円滑にコミニュケーションが出来るだろうか?」と悩んでいる方。
〈読書所要時間の目安〉
1時間半くらい。