著…伊藤聡『電車の窓に映った自分が死んだ父に見えた日、スキンケアはじめました。』
これまで、髭剃りの後に化粧水をつける程度のスキンケアしかしてこなかったけれど、中年になってからスキンケアの楽しさに気づいた! という著者の本。
男性向けに書かれた本だと思いますが、女性であるわたしにも共感出来る内容で、ワクワクしながら読めます。
綺麗になる喜びに性別は関係ありませんね。
さて、著者がスキンケアに目覚めたきっかけは何だったのでしょうか?
それは、ほとんど外出せず、乱れた食生活を送り、身なりに気を使うこともなかったある日、電車の窓に映った自分の姿を見たこと。
そのくたびれように衝撃を受けたそう!
…ふとした時に見える自分の姿って、残酷ですよね。
加工フィルターを通さない、ありのままの姿…。
現実を見た時、諦めて老化の一途を辿る方もいるでしょうし、それはそれで個人の自由。
しかし、著者の場合は、「どうにかしなければ」と決意しました。
著者はまず、
●何がこの老け込みの原因なのか分析する
●これから何をすべきか、おおまかな計画を立てる
●なりたい自分の姿を何となくでいいからイメージする
といったことを実行。
それから著者は手始めにドラッグストアのスキンケアコーナーに行ってみたのでした。
それはまさに大冒険!
多くのメーカーが豊富な種類のスキンケア商品を出していますから。
何をどう選んでどの順番でどう使えば分からないくらいに。
ほんと、スキンケアコーナーって混沌とした空間ですよね。
「セラムって何だ」といった著者の心の中のツッコミも面白いです。
だから、わたしは「わかるー! コスメって謎の用語が多い」と頷きながらこの本を読み耽りました。
著者がひとり反省会をしたり、自分の問題点を挙げていったり、美容仲間と交流したりしながら、だんだん手応えを感じていき、美容に取り組む前は意識していなかった「色」や「香り」に意識を向けていく過程も素敵です。
〈こういう方におすすめ〉
美容に取り組んでみたいけれど何をどうすれば良いか分からず、誰かの体験談を読みたい方。
〈読書所要時間の目安〉
2時間半くらい。