著…辻井いつ子『のぶカンタービレ! 全盲で生まれた息子・伸行がプロのピアニストになるまで』
辻井伸行さんのお母様が書いた本。
●辻井さんが赤ちゃんだった頃のこと
●学校でのこと
●先生たちとのレッスンのこと
●ショパン・コンクールに出場した時のこと
●そしてコンクール後のこと
が書かれています。
この本を読んでいると、ショパン・コンクールの舞台裏を覗いているような気がして、それだけでも楽しいです。
特にわたしの印象に残ったのは、素晴らしいピアニストとしてのエピソードよりも、ごく普通の少年としてのエピソード。
学校の行事に嬉しそうに参加したり、友達とやり取りをしたり、思春期には父親とぶつかってしまったり…。
読んでいて思わず微笑んでしまいました。
ピアノの練習だけを徹底してやってきたのではなく、周りの人たちとの交流も積み重ねてきたからこそ、辻井さんのあの優しくあたたかなピアノの音色は生まれてくるのだろうな…と思い、なんだか嬉しくなりました。
〈こういう方におすすめ〉
辻井伸行さんのファン。
〈読書所要時間の目安〉
1時間〜1時間半。
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