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監修…群馬県立自然史博物館 著…土屋健 『リアルサイズ古生物図鑑 古生代編』

 こんばんは。

 パラレルワールドに迷い込んだ気分を味わえる本をご紹介します。

 もしも何億年も前の生物が現代にいたら、こんなサイズ感でこんな風に日常生活に溶け込んでいるかもしれない…という想像を楽しめる本です。

 たとえば、「キムベレラ」はパエリアの具材にされます。

 「カルニオディスクス」はイカと共に天日干しにされます。

 「トリブラキディウム」はまるでマカロンのようにプレゼント包装されます…。

 …って、名前を聞いただけではどんな生物なのかさっぱり分かりませんよね。

 わたしもこの本のページを捲るたびに「何じゃこりゃー!?」とカルチャー(?)ショックを覚えました。

 もしかしたら大昔はこうした生き物がたくましく生きていたかのもしれない…もしかしたら今自分が座っている場所で…と想像すると、進化や淘汰や時の流れといったロマンを感じました。

 そして何よりもわたしは著者の考えたストーリーのオリジナリティに震えました。

 古生物が日本の一般家庭の食卓に並ぶなんて、凄い発想だと思います。

 わたしも著者に負けじとあれこれ妄想してみました。


(〜妄想をお送りしております〜)

 これは、ごく平凡な兼業主婦がお仕事帰りにスーパーでお買い物をしたのち、家に帰って来た時の出来事である。

娘「おかえりー。お母さん、中華まん買って来てくれた?」
母「買って来たわよー。ほら」
娘「これ、ウィワキシアじゃん!」
母「あらっ? 中華まんそっくりだから間違えちゃったわ!」
娘「勿体ないからお父さんに食べさせよう」

 なんて会話が繰り広げられるのかもしれません。

 お、お父さん逃げてーーー!




 …と、オリジナルの寸劇を脳内で作り出しながらこの本を読むとより楽しめますよ。

 もしも本当に自分がそういうパラレルワールドに迷い込んでしまったら…と想像すると、ゾッとするような…ワクワクするような…。

 わたしはゲテモノ系が得意ではないので、そうしたパラレルワールドでは食事に難儀しそうです。

 …慣れればいけるのかな?

 パラレルワールドに迷い込み、親切な人に保護してもらい、「お腹空いたでしょ? まずはご飯を召し上がれ。シダズーンのおでんによく味が染みているところよ」と勧められたとしても、「すみません、お気持ちは有り難いのですが、宗教上の理由により断食中でして…」と、入ってもいない宗教(わたしは無宗教)を捏造してさりげなく断食を貫くかもしれませんし、

 そんなやり取りをしている最中にテーブルの上にいつの間にか「ミメタスター」が現れようものなら、わたしは「ぎゃーっ! 『漂流教室』の未来人類!?」と悲鳴をあげて、行く当てもなく逃げ出してしまいそう。

 ただ、ケファラスピスは、スリッパみたいで何だかキモ可愛いと思います。

 …逆に、そうしたパラレルワールドの住人がこちらに迷い込んだら、「ぎゃー! なにこの人たち、牛とか鶏とか魚を食べてる…!?」と悲鳴をあげるのかも…!?



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