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著…篠田桃紅『人生は一本の線』

 人の手が描く線って味わい深いですよね。

 著者はこう述べています、

 私の引いた一本の線は言い訳ができない。
 逃げ隠れも一切できない。
 どこにも、誰にも、
 責任をなすりつけることができない。
 一本の線は、私と一体になっている。
 私そのもの。

 あなたの人生も、一本の線。

(著…篠田桃紅『人生は一本の線』P79から引用)

 と。

 美しい言葉ですよね。

 背筋がぴんと伸びます。

 人生がどうなるかは誰にも分かりません。

 だから、人生という名の線は、まっすぐ引いているつもりでも、微かに揺らいでしまうでしょう。

 途中で大きく曲がることもあるでしょう。

 本人も予想していなかった方向へ線をどんどん引いていくこともあるでしょう。

 ピタッと筆が止まって、一ミリも動けない時もあるでしょう。

 自分の引いてきた線がどんなものだとしても、それはまさに自分のすがた。

 他の誰にも引けない、たった一つの線。

 そんな風に想像すると、うまく言葉に出来ないのですが、胸を熱くするものがあります。

 「どんな線が良い」とか「どんな線は悪い」とか思わずに、どんな線も愛しんで、そして慈しんでいきたいですね。




 〈こういう方におすすめ〉
 人生について考えたい方。

 〈読書所要時間の目安〉
 30分くらい。

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