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書店に勤める会社員のエッセイ

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エッセイ集『探してるものはそう遠くはないのかもしれない』にはあえて書かなかった、書店員っぽいエッセイはこちらに
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#俺本

新井見枝香のイベント情報(2018年11月23日更新)

新井見枝香のイベント情報(2018年11月23日更新)

イベントに関するお問合せ→ 開催店舗

新井へのリクエスト→ @honya_arai  

※楽しいお仕事の依頼は、会社ではなく、新井にDMでお願いします

NEW! 2018年11月25日(日)14時00分~

蒼月海里さんとわちゃわちゃミニトーーーク!!!

明正堂アトレ上野店の前

実は元同僚なんです。そのくせなぜか、ふたり揃って明正堂アトレ上野店に

超お世話になっております。

予約

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弁当売りの書店員③

弁当売りの書店員③

弁当売りの書店員①

弁当売りの書店員②

『探してるものはそう遠くはないのかもしれない』の重版に気を大きくした私は、有楽町、渋谷に続き、生まれ育った台東区の上野へと向かった。

1月6日(土)15時00分~「弁当売りの書店員 @明正堂書店アトレ上野店」

前々日に突然「やる!」と言い出したのだが、お店も出版社も対応が素早く、むしろ自分だけが間に合わなかった。

上野といえば、パンダ。新井・シャン

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弁当売りの書店員②

弁当売りの書店員②

弁当売りの書店員①

『探してるものはそう遠くはないのかもしれない』の先行発売を兼ねた「弁当売り書店員@三省堂書店有楽町店前」で、うっかりみんなの優しさにほかほか弁当化された私は、師走で賑わう渋谷へと向かった。

12月19日(火)18時00分~「弁当売り書店員 @大盛堂書店前」

前回同様、その日の朝から後悔しかなかった。どうして「やる」なんて言ってしまったのか。 寒いし、有楽町と違ってアウェイ

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弁当売りの書店員①

弁当売りの書店員①

始まりは有楽町だった。たまたま通りかかったところに貼り出されていたアルバイト募集のポスター。あれがなければこうして本を書くことも、会社員になることもなかった。そもそも、この年まで生きていたかどうかも怪しい。私は本来、そういう人間だ。

私を真人間にしてくれてありがとうございます。

その感謝の気持ちを込めて、歌います。どうか聴いてください。

『弁当売りの書店員』(作詞:新井見枝香)

駅前の街路

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サイン以外何でもします

サイン以外何でもします

ここ10年で、日本一作家にサインを書かせた書店員は、私かもしれない。

新刊発売時の書店訪問では、欲張って段ボール単位でお願いすることもあったし、たまたま買い物に来た作家を目ざとく見つけて、バックヤードに引きずり込んだことも数え切れない。たくさん書きすぎて、自分の名前がゲシュタルト崩壊した作家もいた。

私はその横で、餅つきの「あ、よいしょー!」みたいに調子良く半紙を挟んだり、「どっこいしょー!」

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フリーアプリを入れたスマホを尻ポケットに入れながら。

フリーアプリを入れたスマホを尻ポケットに入れながら。

警察の拳銃は5発装填と言われるが、私のiPhoneも連写は5発までだ。
いつもシャッター音を消すアプリで写真を撮っているが、有料グレードアップをしていないから、5回に1回広告が表示される。それは左上の小さな×マークをタップしないと消えないため、必ず撮影が中断してしまうのだ。
今確認したところ、アプリで7314枚撮影していた。つまり通算1462回、見たくもない広告を見せられて、ともすれば大事なシャッ

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1銭も出ない内職とかやってます。

1銭も出ない内職とかやってます。

※少し文章を考えて訂正しました

子供の頃、お風呂掃除をすると、勉強机に500円の図書券が1枚置かれていた。

今考えると、そんな割のいいアルバイトはこの世にない。毎日やればよかった。

母親にしたら、500円玉をあげるのと図書券をあげるのでは、意味が違ったのだろう。しかし私にしてみれば、欲しいものがたいてい買える紙きれ、つまりお金とほとんど同義だった。

現在は図書券の発行が終わり、書店で買える

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今度は帯問題勃発

今度は帯問題勃発

川沿いに住む売れない小説家は、新刊に巻かれていて当たり前の帯を、あえて巻かないという目新しさに勝負を賭けた。はたして彼の本は、売れて重版がかかるのか、それとも水が戻った川に身を投げることになるのか。結果は『川沿いに住む売れない小説家は』をお読みいただくとして、それを書いた私が、来月自分の本を出す。

大失敗するかもしれないが、自分の本なら少なくとも作者には遠慮がいらない。そしてその挑戦にはお金がか

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川沿いに住む売れない小説家は⑤・完

川沿いに住む売れない小説家は⑤・完

『川沿いに住む売れない小説家は④』のつづき

そこそこのキャリアはあっても、売れない小説家のフォロワーなど、たかが知れている。

しかしその一連のツイートは、バズッた。

名のある小説家たちは、国内最高権威の文学賞選考委員である大御所作家と、国内最大手の出版社に気を使って、この件に関しては貝のように黙っていた。そこへ棺桶に片足を突っ込んだ小説家が「帯もったいない」「最高傑作って嘘だったの?」などと

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ミラノ風ドリアは現金で【電子マネー編】

ミラノ風ドリアは現金で【電子マネー編】

『ミラノ風ドリアは現金で』【クレジットカード編】のつづき

私が書店で働き始めた10年前には、すでにクレジット端末があった。だが交通系マネーが導入されたのは、それから何年か後である。クレジットカードのようにサインや暗証番号の入力が要らず、出てくる伝票の処理も簡単で、混雑時は本当にありがたかった。繁忙期など1日に200人の会計をしたこともあるが、全て現金だったら、170人が限界だったと思う。私はお札

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川沿いに住む売れない小説家は④

川沿いに住む売れない小説家は④

『川沿いに住む売れない小説家は③』のつづき

川沿いに住む売れない小説家の、命を懸けた最後っ屁みたいな小説は、ゲラを送った書評家からはまったく見向きもされず、編集者との信頼関係も壊れた今、宣伝やパブリシティの機会も皆無だった。

せっかく帯用にもらった最強コメントも、彼は宣言通り帯に使わなかった。

まさか、彼の心に深く刻まれるだけで終わるのか。

実際彼は、そのコメントを己に刻み込むつもりだった

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ミラノ風ドリアは現金で【クレジットカード編】

ミラノ風ドリアは現金で【クレジットカード編】

家賃を払い込んだら、現金が手元に410円しか残らなかった。だが、社会的信用をまだ失っていない私には、クレジットカードがある。

コンビニはもちろん、隣駅の大きなスーパーはクレジットカードが使える。給料日まであと10日もあるが、カードさえあれば大阪にだって仙台にだって行けるのだ。(ライブハウスのドリンク代だけなんとかすれば)いつも通りの生活である。

だが、ひとつだけ大問題があった。平日のランチだ。

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ビニール袋に続きまして、紙袋問題(未解決)

ビニール袋に続きまして、紙袋問題(未解決)

子供の頃、休日に連れて行ってもらった大型書店の帰り道は、私も親もそれぞれ紙袋を手に提げていた。
何冊かまとめて買ったとはいえ、子供が持てる重さである。今よりも紙の手提げに入れてくれるハードルは、明らかに低かった。

それから数十年後、書店で働くようになって、まず本の利益率の低さに仰け反った。私が以前働いていたアイスクリーム屋では従業員割引が30%で、半額じゃないのかよーと残念に思ったものだが、書店

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