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青森にある馬の牧場から府中へ。本当に贅沢なものを。

皆さん、はじめまして。
東京の府中市にある「ホテルコンチネンタル府中」です。
私たちのホテル(通称:コンチ)では、青森県にある「東北牧場」から届く野菜や野草を使った料理を和食・洋食・中華の3つのレストランとカフェ&バーでお出ししています。
(*写真は、和食がメインの「レストラン東北牧場」入口のネオン看板)

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東北牧場はサラブレッドの生産から育成、そしてレースに出走するところまでを一貫して行っている馬の牧場です。馬の堆肥をもとに土づくりをするところから野菜やハーブを育て、循環農業による完全無農薬の環境で、自生する野草や山菜も収穫することができます。

青森の牧場から夏を詰め込んで。食材が届く月曜日。

循環農業や有機のこと、そして牧場の魅力については、またこれから順々にお伝えしていきますが、今回はレストランへどんな食材が届いているのか、現場の裏側も少しだけお見せします。

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府中のホテルを含む当館のグループ会社には、週2回、東北牧場からその時々で採れる季節の野菜が届きます。

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レストランのシェフやスタッフたちがみんなで野菜を出迎え、どんな食材が届いたのか、旬の野菜は何かと、荷箱を一つずつ開封していきます。植物の香気に、レストラン内が包まれる瞬間です。

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野菜と野草、ハーブの青い香りが空間いっぱいに満たされて、鼻先で季節を感じるこの瞬間は、まるで畑の中にいるかのような錯覚を覚えます。きっと東北の風が、食材と一緒に運ばれてきているのでしょう。

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箱のなかには旬の野菜だけはなく、都会ではなかなか食べることのない野草、香りが強く生命力を感じるハーブなどが盛りだくさん。料理長が一つひとつ手にとって確かめながら、どんな料理にしようかと心躍らせながらメニューを決めていきます。

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東北牧場の野菜は農薬・化学肥料を一切使っていないため、どの野菜をどのくらいの量収穫できるのかが、出荷間近でなければわかりません。そのためシェフは、いつも届いた野菜を見てからレシピを考え料理に仕上げていきます。

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時には一度しかテーブルに上がらないメニューもあります。今この時にしか味わえない創作料理は、まさに”旬”そのもの。自然のままの姿であることの証とも言えます。お皿のなかで季節を体感できるのが、ここ「レストラン東北牧場」の魅力の一つ。

箱の中身を紹介します。夏野菜と旬の野草たち。

それでは、気になる牧場産夏の食材をご紹介していきます。
本日はトマト、青しそ、きゅうり、ズッキーニ、つるむらさき、みょうが、ニンジンなど約18種類の野菜と10種類の野草、ハーブはミントが到着。
締めて、14箱。日によっては20箱近く食材が届くことも。

*東北牧場の出荷前の様子はこちらから*https://twitter.com/Tohoku_bokujo/status/1297360030757396480

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大小のトマトはパスタにサラダにデザートに、大活躍の赤い宝石。

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葉付き人参。細くて小さくても立派な食材。すべて残さず、いただきます。

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苦味が少なくシャキシャキした歯ごたえ。生のままでもおいしいピーマン。

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色とりどりのズッキーニ。ごぼうも一緒に。土の香り豊かな食材たち。

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「炒めものにしようかな」とシェフが呟いたかぼちゃたち。
さて、実際はどんな料理になるのでしょうか…。

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色つや良い小粒のみょうが。薬味はもちろん、天ぷらや小鉢にも使います。

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今が旬真っ盛りのつるむらさき。栄養満点の夏野菜も届きました。

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野草は10種類ほど到着。こちらはよもぎ。野草の中でも「女王」と呼ばれる、昔馴染みの野の草です。ホテルではよもぎ蒸しなどの香り付けにも。

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スベリヒユを食べたことはありますか?火を通すとトロリとした食感に。

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野菜からほんのりと大地の香り。畑の便り。

届いた野菜でレシピを決めるのは、和食・洋食・中華の3料理長。
なかでも、洋食の料理長加藤シェフは必ず、届いた野菜の香りをかぎます。

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加藤シェフに「どうしてですか?」と尋ねると、

「牧場の野菜には土がついてることが多いけど、その土の香りで野菜の新鮮さとか”いい野菜”だってことを確かめてるんだよ。土が付いてるってことは、この野菜は畑からそのまま運ばれてきたってことでしょ。土からしっかり栄養を受けて育った証拠でもあるよね。ほら。大地の香りがしない?」

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そう言って差し出されたかぼちゃは、確かにふんわりと香ばしいにおいがしました。決していやなにおいではなく、やさしくてどこか懐かしさもあり、なんだか落ち着く香り。

スーパーに並んでいるピカピカの野菜を見慣れていると、土がついたままの野菜に抵抗がある方がいるかもしれません。でも、そんな畑から直接届く野菜だからこそ安心できるし、直観的に”これはおいしいぞ”と感じられるような気もします。

つるむらさきと中華の料理長

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「せっかくだからこのつるむらさきを使って、今何かつくろうか?」

と申し出てくれたのは、中華の料理長手代木(てしろぎ)シェフ。

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茎の硬い部分をサッと油通ししてから、塩、醤油を少々。そこにほんの少しだけコクを出すためのチキンスープを、パラリ。味つけはそれだけなのに、つるむらさきのとろりとした食感を活かした絶品の炒め物が完成。

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鮮やかな緑色のあっさり味は、ビールが飲みたくなる夏らしい味わい。
(今後、レストランのメニューになるかはシェフ次第…!)

今が食べごろの野菜たち、青森から届いています。

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目が眩むほどの猛暑が続いていますが、太陽の陽をたくさん浴びた牧場野菜は、今がちょうど旬。夏野菜だけでなく、特に野草はこの時期一番収穫量が多いので、いろいろな料理で味わうことができますよ。

自然の恵みいっぱいの「レストラン東北牧場」で、贅沢野菜を食べて元気に夏を乗り越えませんか?

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