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『ミッドナイトスワン』とLGBTQについて※若干のネタバレあり

まずはじめに、草なぎ剛さん「第30回 日本映画プロフェッショナル大賞」の主演男優賞おめでとうございます!

【映画の内容】

トランスジェンダーとして身体と心の葛藤を抱える凪沙は、母に捨てられた少女 (一果)と出会い、母性に目覚めていく。「母になりたかった」人間が紡ぐ切なく衝撃のラブストーリー。

【LGBTQについて】

L:レズビアン※レズと短縮した言い方は差別的だとされています
→女性の同性愛者(心が女性、恋愛対象も女性)

G:ゲイ※ホモという言い方は差別的だとされています
→男性同士の同性愛者(心が男性、恋愛対象も男性)

B:バイセクシャル
→両性愛者(恋愛対象が異性、同性どちらへの向いている)

T:トランスジェンダー
→身体は男性だけど心は女性、またその反対など、身体と心の性が一致せず、違和感を持っている人。

トランスジェンダーの中でもまた二つに別れています。

①トランスセクシャル・・・身体の性と心の性が不一致だと感じており、身体の性を心の性に合わせて変更した人、またはそれを望む人。
②トランスジェンダー・・・①の人のように手術を必要とはしないが、外見を自分の心の性に一致させて見せる人。

Q:心と身体の性に対して何らかの違和感を感じているけど、どう定義したらいいかまだハッキリわかってない人。


LGBTQというワードは知っていても、その中身がよくわかっていない人は少なくないのかなあ(自分がそうだった)。
「オカマ」「オネエ」「オナベ」などとよく聞く言葉だけで言いくるめられるほど単純なことではなく、多様性に満ち溢れているため、理解を深める必要があると感じました。

自分は女性で、今までに好きになった人や恋人だった人は全員男性。
これが自分の当たり前で・・・男性が女性を好きになる、女性が男性を好きになるという、現代までの“当たり前“があるように、少数派だけど様々な性的思考や性自認を持つ人がいることを覚えておきたい。

つい数ヶ月前に気になって多少の知識はあったので、映画の中で凪沙の心の奥を自分なりに想像することが出来た。

【映画の感想】

体調不良で有給を取り、少し回復してきた昼間に、映画を見ようと思い何となくつけたアマゾンプライムで、ずっと気になっていたミッドナイトスワンがあるではないか・・・!500円課金して、みました。

あらすじも何も確認せずにみはじめたが、最初から暗いなあの印象。

後にバレエの才能を発揮する、一果ちゃんの境遇が悲惨でした。
貧しく、お母さんがどうしようもない。

自分自身は不自由のないフツーの家庭に育ち、貧乏もお金持ちもを経験したことがない。
だから、そういう境遇で育った人たちの辛さや苦しさなど、本質の想像がどうしても難しいのだけど・・・
怒り・悲しみ・喜びの感情を外に出すことすら身につけられず、常に無表情、感情が高まった時は自分の腕を噛み、傷つけることで解消する一果ちゃんに、自分自身も母性を覚えた。

あと、一果ちゃんの存在によって凪沙の心が変化していく時の流れが好きだった。

バレエという“自己表現“を見つけて、少しずつ生き生きとしてくる一果ちゃんの姿にホッとしつつ、その姿に影響を受けて日に日に良い方向に変化する凪沙の姿にも良かった。

これ大人あるあるかもしれないけど、私は大人になればなるほど思考的で感情を目に見えるところで表現することが苦手になった。
だから、凪沙と一果ちゃんの関係性が羨ましくて、綺麗に映りました。

大切な家族や恋人がいる人、愛を欲してる人、愛の与え方を考えている人、世界中で問題が上がり、理解をすすめはじめているLGBTQについて、少し気になっている人にみてほしいと薦めたくなる一本です。
自分の常識から外れた人が現われたとしても、すぐに否定的になるのではなく、まず理解を試みる柔軟性は身につけておきたいです。

小宵もツラツラと書き出しました〜頭の中が整理されてスッキリ。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

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