改めてウイルス感染と細菌感染の違いを考えてみる
9歳、7歳、4歳、4人目妊娠中、ICU看護師しながらお薬に頼らない子育てを目指す活動をしているアラフォー母さんです。
感染症について、今思っていることを綴りたいと思います。
過去の私は、子どもの感染症に対し、ウイルス感染はさほど怖くない、細菌感染は注意が必要、という認識を持っていました。
1人目出産後、多くの勉強をさせてもらった小児科山田先生のこちらの本にもこのように書かれています。
風邪の原因はウイルスがほとんどです。特に子どもの風邪の大半は死に至るほどではないと考えています。
でも、コロナが流行したことや、病院勤務に復活し医療の現場に戻った今は「子どもの感染症に対し、ウイルス感染はさほど怖くない、細菌感染は注意が必要。」という考えは見直さないといけないと思っています。
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ICUの医師と、コロナによる感染症は自己免疫疾患のようだと話していました。コロナウイルスによって引き起こされる肺炎は間質性肺炎が多いからです。
また、重症となる場合はARDSという状態になることも多いです。
これは何らかの感染症がトリガーとなり、炎症性細胞が活性化され、肺胞や毛細血管が障害を受け、障害を受けた細胞から水が滲み出て、そこでは酸素の受け渡しが困難となり、呼吸不全となっていく状態のことです。
ちょっとややこしいですが。
細菌による肺炎ならば、細菌自体が細胞に障害を与えて、その部分で増殖していくイメージです。でも、コロナウイルスはウイルス感染によって自分自身の炎症生細胞が活性化する。その結果、自分自身の細胞が傷ついていく。
感染が原因ではあるものの、その後は自己免疫疾患のようです。
その結果、重症化となると、ステロイドで免疫を抑制するしかなくなります。
一時的に免疫を抑制させ、過剰な炎症をストップさせる。その間に自分自身の治癒力の回復を待つ。でも、免疫を抑制させているのでそれも容易ではない。
そして一度傷ついた細胞を修復させることも困難です。肺が元の状態に戻ることや、ウイルスによる脳炎が起きた場合、脳細胞が元の状態に戻ることはありません。
そしてその背景に基礎疾患があったり、高齢であれば回復はより困難となります。感染症が全身に渡れば免疫系や血液・凝固系も障害を受けていきます。
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ICUに小児の重症脳炎の子が入室されたことがありました。小児科の医師と話していましたが、ウイルスが原因の自己免疫性脳炎のような状態と考えてよいと。治療は抗ウイルス薬、痙攣を抑制する薬剤、ステロイド、その他、脳の代謝を亢進させない対症療法の薬剤などで対応していました。
もちろん、このような重症な脳炎となる症例は稀です。子どもは感染症を克服しながら免疫力を強化していきます。
ただ、以前のようにウイルス疾患に対する考え方は見直さないといけないと今は思っています。重症化するケースもあるからです。
衛生状態や栄養状態が改善した現代において、新たな脅威は自己免疫疾患だと考えています。
だからといって、全ての感染症をワクチンで防ごうという考えではありません。ワクチンは効果があることは実感していますが、副反応もあるからです。生活を整えることはワクチンを打つ・打たないに関わらず、いずれにも必要だと思っています。
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