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新型コロナウイルスと間質性肺炎

コロナは怖いと言われる一つに間質性肺炎となる可能性があるからだと考えています。

そのような症例の方を受け持たせて頂きました。この病態、重症化したら回復は困難です。でも、間質性肺炎怖い=コロナウイルス怖いは違います。ただ、基礎疾患あったり高齢の方は、この病態となりやすいのは事実です。

間質性肺炎は一般的にイメージする、細菌が原因の肺炎とは違います。

肺胞の壁で炎症が起こり、硬くなり、肺胞が広がりにくくなります。その結果、酸素と二酸化炭素の交換が出来なくなる。(拡散障害)

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※コロナウイルスに感染することで間質性肺炎という状態となる経緯はこちらのサイト、参考になります。また簡単な解説記事を書けたらと思っています。

本来、私たちの自然な呼吸は胸腔内が陰圧となることで空気を取り入れています。それらがうまく出来なくなり、体の中の酸素の量が足りなくなる。なので人工呼吸器やNPPV(非侵襲的陽圧換気療法)などで、強制的に陽圧換気で対応します。

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でもそれら呼吸補助は根本治療ではありません。

薬剤はステロイドや免疫抑制剤がメインです。免疫が発動しているからこそ起こる炎症、でもそれが過剰となって症状として出現しているので、そこを抑える。こういった治療をしながら自身の肺の回復を望みますが、回復には免疫発動が必要。

ステロイドなどの免疫抑制剤は過剰な炎症による害を回避できます。特に急性期には必要な選択です。

ただ、根本治療ではなくて。

「病院に来たら治ると思っているのが間違っているんだよね・・・」と医師が呟かれていました。だからこそコロナに罹らないように感染対策するべき、という意図でのことです。

でもこの言葉は重要なことで。その人の状態によって西洋医学は強力な助けとなりますし、私も病院ではその一旦となれるよう、ICU看護という立場でやるべきことをやれるようになる、と思っています。

でも、いかなる時も治すのは自分自身の免疫力にかかっています。

そしてその大元に自分の心のあり方が大きく関わっていることを実感する日々です。


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