亜久里

〇小説〇読書記録 〇東大理系出身 〇エッセイ風(異星人のメガネ) 〇ブログ「天気雨文庫」https://honnneco.hatenablog.com/

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  • 【エッセイ風】異星人のメガネ

    エッセイとお話のあいだのたわごと

  • 【連載】東京アビシニアン

    これは、わたしの自伝。 小洒落た、鼻持ちならない、胡散臭めのミステリーが書きたい! お洋服が好き、東京はまだまだ探検中。

  • 【短編集】

    小腹が空いた時の物語。2000~4000字のちょうどいい食べ応えで、早弁してしまった時の昼休みや午後からのエネルギーチャージ、残業のお供に。

  • 【超短編集】現代の神話

    わたしは神話を書きたいのかもしれない。1-2分で読めるちょっと幻想的で非現実的な物語で、日常から少しだけはみ出して。

  • 【読書記録】晴れときどき雨

    わたし独自の切り口で選んだ2-3冊をテーマごとに紹介しています。時代、国籍、手法の異なる作家を出来るだけ横断的に、不思議な食べあわせで提供したいな。ブログに長々と書いているバージョンをかいつまんで。

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    • 【連載】東京アビシニアン

    • 【短編集】

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【ご挨拶】noteはじめまして

 こんにちは、noteはじめした。お仕事のかたわら大好きな書き物をして日々暮らしています。本を読むのも大好き、書くのは純文学寄り。物語や詩という枠を超えて新しい表現をしてみたい。どうぞよろしくお願いします。  honneco(本+猫)という名前で「天気雨文庫」というブログを書いています!(https://honnneco.hatenablog.com/)古典から現代の作品まで、ちょっと背伸びして考える読書をしてみようという「大人の図書館ブログ」というコンセプトで続けています

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    • 【連載】東京アビシニアン(14)Roppongi

       明け方から決行した抗議活動に、斎藤はいやいやながらつき合ってくれた。素人じみた真似するんじゃないと、機嫌はかんばしくなかったけど、結果的に十人くらいの仲間も集めてくれた。どれくらい払ったんだろう。毎回協力者を買収しないといけなくなると、先の見通しは暗い。幸い、市民が声を上げるのが珍しい国だから、とたんにニュースやバラエティー、ワイドショーのカメラが回って来た。遠巻きに騒ぎを撮影するメディアたち。もっと近づけばいいのに、あたしたちが何をやらかすのか、得体が知れずに怖がってるん

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      • 【連載】東京アビシニアン(13)Kunitachi

        「はい、市役所広報課です」  リングトーンに反応し、咄嗟に電話口へよびかけたが、ツーツーという平板な機械音が返ってきただけだった。 「お電話ありがとうございます。市役所広報課、望月が承ります」  隣の席で、先輩の望月さんが受電に成功していた。淀みのないお役所敬語で相手の用件を聞きとりながら、メモを取る手も休ませない。この人の電話対応は電光石火、十年目の中堅なのだからさすがだが、これだけこれ見よがしに横取りされてしまうと立つ瀬がなくなる。今週に入ってもう四回目だった。  電話が

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        • 【連載】東京アビシニアン(12)Jiyugaoka

           数か月前より、東京各地で犯行に及び話題をさらっている、通称・怪盗アビシニアンについて、独自取材による続報が入った。それも、第一報を発した女性ライターからの再投稿。なんでも、今まで報道機関があてにしてきた怪盗の特徴が間違っていた可能性があるというのだ。  周音は原稿から顔を挙げ、慶介に勝利の色の瞳を向ける。疲労感は完全には去っていないが、安堵が前面に張り出していた。まず、ここまで来られた。周音はこの不可思議な怪盗の罠を見破り、第二の宣戦布告をしおおせたのだ。瞳の奥は休まるこ

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          【エッセイ風】想像力こんなもんじゃないぜ

           ライオンキングの実写版が全CGと知って、腑に落ちない思いがする。本物のライオンを出演させていたなら見ごたえがあっただろうに、まあ動物保護や安全性の観点から許されないのはわかるけれど。最新の映像技術を駆使したというシンデレラの実写版、これもいい気分がしない。CGやアクション技術の贅を尽くしたハイクオリティーファンタジーが、かえって残念に思えてしまうのは、わたしだけかな。実現の難しい限界も、一貫性のないストーリーも、想像力はやすやすと飛び越えてしまうのに、そのゆとりや超越観は力

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          【エッセイ風】18億円の蜘蛛の正体と、ミノタウルスの神話

           神奈川県のみなさま、とりわけ横浜市のみなさまは憶えているだろうか。10年も前に一世を風靡、いや物議を醸した巨大なクモ(18億円・アイキャッチ)。わたしは今になって、その正体を知り、共有してみたくなって記事を書いている。  ~背景~  東京都民の日は10月1日(東京市誕生の日)、埼玉県民の日は11月14日(廃藩置県により、埼玉県誕生)、千葉県民の日は6月15日(木更津県と印旛県の統合)。関東各県が「都県民の日」を祝うなか、わたしの地元・神奈川県は統一的な記念日をさだめていな

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          【エッセイ風】テキストブックINFPのぼやき

           しばらく前から注目されている16種類性格診断(MBTI)を試すと、いつもINFPになる。数年経ち、変化しているかなと期待しつつ再チャレンジしてもINFP、しかもINFP-t。知る人ぞ知る、「現代社会で一番成功しにくい性格」だ。  詳しい内容は上のリンクを見てほしいが、要は理想主義者・夢想者・人との関係を作るのが苦手。Introverted(内向的)、INtuisive(直感的)、Feeling(感情的)、Percieving(知覚的)、ついでにtはturbulant(乱さ

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          【エッセイ風】文庫本・愛!

           文庫本を綺麗なままで読みとおすことができない。鞄の中に、背表紙を下にして持ち運ぶのだけれど、ふとした折に、たとえば切符を探して無造作に放り込む、自分でも驚いてしまうような不注意の一瞬のため、哀れな私の連れはのちに無残な姿で発見されることになる。ページの耳を痛々しく折って、または背骨を非常な形に湾曲させ、カバーまでだらしなく開けていることもある。そんな事態を避けるためにさまざまな策を試みてきた。かたい帆布のカバーの、ページを横切るフラップがついたものを被せてみたり、通学バッグ

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          【エッセイ風】AIによる人格復元ってあり?~モネ、ひばりにJosie(1)

           2019年、モネの失われた絵画「睡蓮、柳の反映」をAIで復元して展示する取り組みがあった。劣化のため原形がわからなくなった「睡蓮」連作の内の一枚を、AIにモネの他作品を読み込んで推定させるというものだ。一連のプロジェクトを記録したNHKのドキュメンタリーも視聴したが、なんだか腑に落ちない。    AIにモネの過去作品を学習させ、色遣いや筆致の癖、傾向を読み解かせると、AIは失われた部分を補って高精細なデジタルデータを描く。ドキュメンタリーでは、試作品を見た専門家が「モネらし

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          【短編】反面教師

          ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~   面白い小説の「あとがき」ほど、興の醒めるものはない。と、常日頃より明言しておきながら、文壇の友情というしがらみに丸め込まれるがまま筆を執るわたくしはさぞ酔狂に映るであろう。果たして、いっぱしに成人した者同士が嬉々として友情と呼ぶその間柄に、ある種の駆け引きが絡まない例があるだろうか。お粗末ながら文筆家を名乗るものの端くれ、わたくしも平生は損得の旗色に踊らされる質ではないものの、立場、いやもはや激しさを増す淘

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          【エッセイ風】自画自賛AtoZと、カッコイイ絵本

           落ち込んだとき用のバックアップとして「いわれたら嬉しい褒め言葉AtoZ 」を作成したら、なりたい自分像が少しだけ見えてきた。なんで「あいうえお」じゃないかというと、日本語で言い表せない価値観もあると思ったから。 Ambitious 野心的な Brilliant 優秀 Creative 創造的な Different  誰とも違う Empowering  誰かを力づける Flexible  柔軟な Gorgeous 素敵な! Hard-working 勤勉な Independe

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          【超短編】砂子(いさご)のさまよい

           海のある国に生まれてよかった。座席自由の社員食堂でも、集合写真の位置取りでも決まって壁際や後列の端をえらぶ、片隅とは縁の切れないわたしが、いよいよ現世の重苦しいこと、儘ならないことに追い立てられてたどりついたのは、外海に張り出した半島だった。海辺の商いに栄える町も、いよいよ陸地の細くなる岬のほうになれば人の気配も少ない。血流をあきらめられた盲腸みたいに、生にぶら下がっている死のにおいがそこらには漂っていた。ガードレールの錆びついた断面の向こうには南端の崖が海まで急峻な落下を

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          【エッセイ風】フィクションが思考実験ならモルモットは会社に行くけど?

           「フィクションは思考実験。とある仮定のもとで、舞台セットと登場人物を配置する。それぞれの物性によって、柔らかさや跳ね返り係数、熱伝導率がちがう。準備が出来たら、作家の指先で、とん、と球をはじき、初速v(0)を与えてあげればいい。そうすると物語は物理法則にのっとって、ひとりでに動き出す。複雑な系だから、実際に動き始めるまで次の瞬間の予測はたたないも同然なんだ。実世界では起こり得ない、突拍子もない仮定から得られる結果が、思わぬ示唆をもたらすこともある。実験装置の運動をつぶさに記

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          【エッセイ風】三連休、ちょっくら人生変えてきた

           絵を描くのがもう致命的に苦手だから、中学校のアクリルガッシュとおさらばして以来、また絵筆を執ることなんて、一生ないと思ってた。だけど、予定のない三連休にむっくり起き出して、「もし今日、絵画教室なんて言ってみたら、絵を描かないはずだったわたしの人生は、変わるのか」なんてぼんやり思ったのが、そもそもの始まり。  絵画教室、と一口でいっても本気度はピンキリで、わたしが申し込んだのはこちらのArtbar Tokyoさん。グラス片手にキャンバスにお絵描きができる、肩ひじ張らない緩さと

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          【エッセイ風】細かすぎて伝わらない一節

           「三四郎」が好きだと言ったのは、何年か前、国際学会から帰国する航空便で隣り合った老紳士だった。リクライニングボタンのありかを巡って会話が始まり、話題は旅の目的や仕事から、本に移った。メジャーな観光地ではなかったから、久しぶりに日本語が通じる相手に会った感慨もあったかも知れない。 「美禰子さんがお辞儀をするところが印象に残っている」とその人は言った。読んだことはあったけれど、咄嗟にその場面を思いうかべられなかった。  帰国したあとで、本棚から日焼けして黄ばんだ「三四郎」の文庫

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          【エッセイ風】「趣味は読書」

           はじめましての『趣味』欄にしるすべき娯楽がみつからなくて、お決まりのように「読書」。それだけでは、いかにも取っつきにっくいから、申しわけばかりに付け加える「料理」「旅行」、リップサービスの「食べ歩き」。どれも深掘りされれば しどろ・もどろになるだけ。次なる『特技』、また頭をかかえて、本音を言えば「『趣味』の捏造」:  読書が好きなのは嘘じゃないけれど、だれかと語り合う話の種になるかはまた別の話。だって流行りものにはここ十年無縁だし、文学賞の受賞作や映画の原作は多少袖を引くけ

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