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母親だからできないをなくしたい

今日は、一般社団法人母親アップデート発起人のなつみっくすさんから学んだことをまとめていきます。

母親をもっとおもしろく

一般社団法人母親アップデートを立ち上げた背景には、原体験が強く影響されているとおっしゃっていました。

ご自身の母親が、家事育児などに追われて自身が取り組みたい事をできない、我慢してしまっている状況、つまり母親だからできないという状況を見てきたとのことです。

母親だからできないという状況を無くし、自分らしくいられる場をつくっていこうというのがコミュニティ立ち上げの根幹にあるのです。

コミュニティの目指す姿

このコミュニティの上流にある考え方は、『自分をアップデートし、社会をアップデートする輪が自発的に広がっていく』ということ。自分の半径〇m付近を良くしていくことで、結果的に社会への影響につながり、社会自体がよくなっていくという同心円状の広がりをつくっていくという考え方ですね。

コミュニティは「余白」が大切だと考えており、かっちり決めすぎずに、いっしょに作っていくスタイルにしようと取り組まれているとのことです。

コミュニティの中で、Being(自分の探求)→Knowing(触発し合う)→Doing(チャレンジできる)という流れをつくり、様々な部活動などに母親の皆さんが自発的にトライし続けているんですね。

『誰も否定しない』という唯一のルール

このコミュニティには一つだけルールがあります。それが『誰も否定しない』というもの。基本的にルールは設けたくないというお考えですが、誰もが主体的に関わっていけるコミュニティのために、このルールを設けていらっしゃいます。

またこのルールにはもう一つコミュニティづくりに大切な心理的安全性を構築するという意味でも重要になってきます。

心理的安全性は誰かが構築するものではなく、みんなでその状態を模索し作り上げていくものということです。(そのコミュニティ、メンバーにとってどういう状態が心理的安全性が保たれた状態なのか)

ただし、否定をしない=なんでも受け入れるではないということが注意点です。AもあるけどBもあるよねと『受け止める』ことが否定をしないということであり大事なことですが、Aと思っているけど、(〇〇さんが)Bって言っているからBを選択しなきゃという『受け入れる』は、また別の話ということです。

もう一つ、心理的安全性の側面につながる話として、発起人としてメンバーとの関わり上気を付けていることに言葉選びがあると言います。具体的例としては評価をしないこと。評価は立場(上下関係)をもたらします。コミュニティはみんながフラットな関係であるべきなので、評価する方される方という状況をつくってしまう言葉は極力選ばないという工夫です。

それでもどうしてもメンバー間でトラブルが生じた場合に思うことは、『トラブルは学ぶもの』という思考です。どうすれば解決するのかをメンバーと一緒に考えます。メンバーの中には「解決してよ」と委ねようとする方ももちろんいますが、コミュニティはフラットな関係です。こういう大変な機会も一緒に解決していくということです。

コミュニティ立ち上げ期のポイント”火種”

立ち上げ期のポイントについて、まずは運営メンバー集めです。これは基本、自発的にやりたいことがある人に手を挙げてもらうとのことです。最上段に「なぜこのコミュニティ活動を行うのか」というWHYはぶれずに確立しつつ、次に優先するのは活動をうまくいかせるということよりも、運営メンバーがやりたいことを実現するということを大事にしていると言います。

そして、立ち上げ初年心掛けてこられたのが『種火を燃やす』ということ。種火がないと、火は燃え広がらないということです。この種火こそ運営メンバーたちの想いや熱量ということです。

運営メンバー間で「WHY」を議論し合い生み出した、抽象度が高い概念は絶対にぶれないしぶらさない。そのうえで、連なるHowはぶらしても、変更してもOKということです。

立ち上げ初年、つまり火種を燃やすというPhaseは、いろんな取組みあイベントもやはり運営メンバーマターのものが多かったと言います。ですが、その間にメンバーに「やってみようよ」と思いを伝え続けた結果、2年目に入り主体的な取組みやイベントが立ち上がって行った、まさに種火を広げる(広がる)というPhaseに移ったということです。

コミュニティが持続成長するポイントは”人流”

母親アップデートは、種火を広げるPhaseに入った2年目に一般社団法人化しており、無料だったコミュニティを有料化されています。この有料化が一つポイントになったと言います。要は人流が生まれたということです。

無料のコミュニティだと「(参加するかわからないけど)無料だしこのまま席を置いておくか」となり常連による硬直化が進んでしまうリスクがある中、有料化したことで「無料だから在席しようと思った層」が抜け、その余白に新しい会員が参加してきてくれるというサイクルができたということです。いいコミュニティは『コア:常連:新人=1:1:1』の比率だと言います。まさにこの状況を維持できているということです。

そして、ただ闇雲にメンバーを増やすのではなく、このコミュニティのビジョンに共感し「何かしたい」という火種を持っている人を増やしていくことが大切です。火のない人をただただたくさん入れてしまうと、せっかく育って広がっている火が消えてしまいます。

いろんな火を認める(=強制しない)

このコミュニティのビジョンに共感し「何かしたい」という火種を持っている人を増やしていくと言っても、みんなが同じ熱量では当然ありませんし、その熱量も時間や環境によって変化していくものです。

熱量が高い火種もあれば、火種に影響されて燃え広がる(全体の)火もありつつ、決して広がりが大きいとは言えない炭火や灰だってあるということ。

大事なのは「火」にはいろんな火があるということを認め、それぞれの火にあったいろんな関わり方のきっかけを作っていくということです。

例えばイベントを実施する際に、不自由なくイベントに参加できる人もいる一方で、家事育児に追われてなかなか満足に参加できない方々も少なくない環境があります。イヤホンでながら参加ができたり、アーカイブで視聴できるようにしたり、読むだけでOKな記事を作成したり、その他Twitterやnoteチャレンジという企画をしたり、Voicy配信したり。どこかの接点に触れて、それぞれのメンバーに合った関わり方をつくっていくことが、メンバーの継続、ひいてはコミュニティの継続に不可欠な思考なのですね。

▼母親アップデートラジオ

コミュニティのビジョンをメンバーに発信してもらう大切さ

コミュニティが大きくなる中で、メンバーにビジョンを認識してもらうコツとして、メンバーにいろんな場でコミュニティのビジョンを発信してもらうのだとおっしゃいました。

例えば、Voicyのパーソナリティに定期的にメンバーに参加してもらい、そこでメンバーからコミュニティのビジョンを発信してもらったり。その他、母親アップデートのコミュニティ内に存在する各部活動の取組みやイベントの中で参加者に向けて発信してもらったり。

話す人(機会)が増えるということは、それを聞く人が増えるということにもつながります。いろんなところで価値観やビジョンを語る場をつくっていくということ自体も、コミュニティビジョンを運営メンバーだけで育んでいくわけではなく、コミュニティーメンバー全員で育んでいくという初志貫徹した考え方の結果だということですね。

参加者一人ひとりが主役である。それがコミュニティの存在価値であり、忘れてはいけない大切な部分ですね。


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