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思い込みと余計なお世話。恨みなんてさっさと手放してしまえ。#ふつうアップデート

先日書いた記事から2日。放送されたバリバラを見ていろいろ考えた。
そして自分の思い込みと間違いに気づいた。

*2021年6月24日(木)Eテレよる8時放送のバリバラ

番組では「車椅子ユーザー あずみん」がユニクロで初めての試着を経験して、お気に入りのワンピースを選ぶことができたシーンが取り上げられていた。

あずみんは、これまで試着室に入ったことがないと話していた。
ワンピースを着て車椅子に座るあずみんはとても嬉しそうだった。
どこの店舗にも介助経験のあるスタッフが常時いるという事ではないらしいが、この映像を見たらもっと必要な人材だろうと思う。

番組を見る前NHKディレクターのnoteを読んで私が考えていたのは、あずみんのように着替えに介助が必要な人にも簡単に着られる「スカートに見える服」の提案だったのだけど、彼女にとって本当に必要なのは、「着てみたいと思う服を試着して選べる環境」だったんだ。

私がパッと思いついた服では結局「障害者用の服」と変わりない。
はぁ、バカだ私は。浅はかだ。

だいたいからして頼まれていない。
こういうお悩みでしょ? わかるわかる。こういう服なら便利だと思うよ。
って、勝手に相手の悩みを想像して設定して勝手に解決策を考えていた。
バカだ。穴があったら入りたい。


番組には他にもアクティブな車椅子ユーザーの女性が3名出ていて、自分たちがネット通販などで必要と思う「 #すわりコーデ 」を提案していた。

だいたいの通販サイトの写真は立ち姿のスタイリングが多いけど、車椅子ユーザーに必要なのは、座った時にパンツやスカートの丈がどれくらいなのか、後ろ姿はどんな感じなのか、袖の太さや長さはどれくらいなのか、といった座った時の姿がわかりやすい着用写真だった。

裾が広がりすぎるスカートだと車椅子のタイヤに巻き込んでしまったり、袖が太すぎると車椅子のタイヤで汚れてしまったりするから、という当事者にしかわからない悩みがあって、座り姿がわかる写真があれば自分が着た時の事を想像して服を選ぶことができるという事だった。

全然そんなふうに気にしたことなかった。

着用写真についても、
「車椅子に座ってる写真じゃなくていい。車椅子に座ってる写真だったら逆にギョッとする。笑」
と話しているのを見て、勝手にこちらが想像して良かれと思ってやることが余計なお世話ってことがあるなぁと反省した。
当事者の話をきちんと聞かないと、本質はわからないんだ。


先日のnoteに書いたように、私には根深い恨みのようなものがいくつかある。
多分それがたまに暴発して、怒りをパワーにしてものづくりしているところがある。
だけどそれってすごく自分事で、それを当て付けられた人には迷惑な話だ。
今回は車椅子ユーザーあずみんの「スカートめっちゃほしいねん!」という言葉から自分の中の「過去の恨み」が再燃して、「ここで恨みを晴らしたる。」ときっと思ったんだと思う。
無意識だし瞬間的なことで自覚がなかった。

恨みなんて手放してしまった方がいい。

障害×ファッションデザイン×自分
を考えていったら、自分の中の無自覚な恨み呪いに気づいて嫌になった。

それで、

他人のことをあれこれ言う前に自分はどうなんだ。
自分はスカートを履かないタイプだと思っているのに、他人に履いて欲しいスカートのことを考えられるのか。
だったらいっそ、ボーイッシュスタイルの人が履きたいと思えるようなスカートやボトムスを作る方がいいんじゃないのか。

他人のことについてとやかく言う前に、自分をしっかり見つめること。
相手の悩みについて勝手に想像して判断しないこと。
恨みなどいつまでも持ち運ばないで手放してしまいなさい。

と、自分を叱った。


今回のことは、2021年6月24日(木)放送のバリバラのテーマであった
#ふつうアップデート  がまさに自分にハマった。
私の普通をアップデートして、新しい自分で新しい服を作っていきたい。

*でもファッションデザインの可能性として障害を持つ人にとって着やすい衣服についての興味はずっと持ち続けたい。


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