見出し画像

パーキンソン病患者と市民向け体操教室生徒の共通点

ボランティアでパーキンソン病友の会のいくつかの地域活動グループに運動指導をしています

患者会の世話役さんがいつもおっしゃるのが「健常者なら年と共に老化するけど、私たちPD患者は早送りで急激に老化するってことなんです」
自分の父のことを考えてもまさにそうでした

PD患者さんもいろいろなパターンがあります
でも『みんな違う』と言ってしまうとパーソナルでしか運動指導ができなくなるので、まずは共通点を探して見つけるのが先決

なぜならPD患者の運動リハビリが、全く効果的に提供できてない現実があるから

動きが悪くなって、だいたいが昼食の用意ができなくなるタイミングでデイに行くことになるのですが、トイレに行くのも行きにくい。
すると例の「危ないからじっとしててね」がより厳格に適用されるので(だってみんなPDさんの対応勉強してないから)、じっとしたまま過ごして、さらに動けなくなっていきます

だからPD患者さんは、デイに行きたがりません
自由が無いから

変わって、体操教室の生徒さん
社会生活とのかかわりが大事、社会参加が大事と言われますが、参加してても弱っていく人が後を絶ちません
なぜでしょう?

私は一つの結論を持っています
『全力を出すチャンスが無いから、全力が出なくなる』
トレーニング理論です

全力を出すチャンスが無いから、
全力を出さない仕様に変わっていって、結果全力が出なくなる

周りの人に当てはめてみてください

体操教室の、一般市民というか健常者というかPD患者ではない人たちに
使い方を忘れている殿筋群の使い方を指導して
もう少しで筋肉痛が出る!というくらいピンポイントに使ってもらいます

すると急にお尻の使い方が変わって、立ち座りが安定し、スクワットの姿勢が上達します
歩くときに、お尻を使って股関節の伸展が出るようにするためにやり始めた指導ですが、意外なところに効果が出ました

パーキンソン病患者さんに立ち座りが同じように改善します

PD患者に関わる方にはぜひ知ってもらい、運動にチャレンジできるように支援してほしいです
デイでの集団運動レクにも積極的に採用してほしいです!

PD患者さんにも体操教室と同じように
使い方を忘れている殿筋群の使い方を指導して
もう少しで筋肉痛が出る!というくらいピンポイントに使ってもらいます

すると、立ち座りが非常に不安定だったり立てない患者さんが、ギュッと足にチカラを入れて瞬発で立てるようになります(廃用だから)

『全力を出すチャンスが無いから、全力が出なくなる』
トレーニング理論通りの展開です

指導のやり方が知りたい方は、参考動画を見てみてください
同じことを誰にでもやっていて、全員に効果があります

一般的に、大人は、お尻が使えなくなって→足の筋肉が使えなくなって、と筋力低下が進んでいくようです
みんなお尻がぺしゃんこですよね!(笑)

廃用です!

廃用で動けなくなっているPD患者も同じようにお尻がぺしゃんこ!
だからこのお尻を鍛えて使い方を思い出させるスパルタでシュッと立てるようになります

やってることは『ハーフスクワットを効果的に実施させる』ということ
その1点です

おじいちゃんおばあちゃんも、廃用の方は立てるようになります
立てなくても体重移動ができるようになるので移乗や立位誘導がやりやすくなります


PD患者さんはすぐ「健常者の方は・・・」と言いますが健常者、って何だろうなと思います
「PD患者じゃない方」に変えていただきたいです
健常者ってたぶん「常に健康な人」なんでしょ?
・・・誰のこと??って気がしますよね

PD患者のリハビリのポイントは
・全力を出す練習→動いてる時間を増やす
・リズムを聞くように、リズム感をなんとか養成する

次回は『リズム感を養成する』についてを書きますね!

やってるうちになんだか笑えてくる、足トレおしり強化バージョン
「お尻ジャンプ」ぜひご一緒に^_^
あかちゃん、いつも参考にしてます!(幼児発達研究中!)

ご意見ご感想、情報交換などぜひコメントください
トレーニング希望の方がありましたらYouTubeやFBなど、どこからでもコメントください^_^
あるくらぼbase-SHOPからのコメントもOKです!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?