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〇〇〇が幸福のスパイスになる?〜スパルタンレースが教えてくれたこと〜

「僕はマゾヒストでナルシストなんだ。目標を設定して苦しい思いをしていれば楽しい」

過激な書き出しで恐縮である。

実はこの言葉は筆者の言葉ではない。

15年以上前に手にとってから、
今でも読み返す本の中で、
私自身を奮い立たせてくれる
サッカーの三浦知良選手の言葉である。

これは2005年の夏に、
横浜FCに移籍した際に年齢と結果に
ついて問われたときの言葉だそうだ。
いま私はその三浦選手の
当時の年齢になった。

いまだに15年以上の時間が
たってもいまなお現役でいること
は尊敬の念しか浮かばない。

その三浦選手の言葉の節々には、
私のような凡人には自分への厳しさ、
ストイックな姿勢があると思っていた。

そのほんの何億、何兆分の一かを、
垣間見えた瞬間が
あったので、今日はそんなお話。


神奈川県の横須賀。
場所はソレイユの丘という
レジャー施設にて
スパルタンレースに参加した。

スパルタンレースってナンダ

ほとんどの読者の方が
そう思ったことだろう。

一言でいうと、
大人向けの障害物レースである。
(子供向けのレースも開催されているそうだ)


世界40ヵ国、年間170レース以上
開かれているそうだ。

この障害物がなかなかハード。


何10キロもある鉄球を抱えて
歩かなきゃいけなかったり、鉄線の下を
ほふく前進したり。しかも
この真夏の気候でである。



距離はたったの5キロでも、
この障害物をクリアして仲間とゴール
する喜び
がこのレースの魅力である。

実際今回もあるコミュニティの
御縁で4回目の参加となり、
本当にありがたい限りである。

今回もいろいろサポートいただき、
感謝の気持ちでいっぱいである。

なぜそこまでやるのか

しかしながら、なぜそんな
大の大人がここまでやるのか。

リモートワークよろしく、
身体がすっかりなまけている
私のようなオジサンがである。

2万円近くのエントリーフィーを払い、
怪我などのリスクも
背負い、脱水症状寸前に
なりながらもヒーヒー言って
満面の笑みでゴールできるのか。

いま絶賛全身筋肉痛の
身体でも後悔なくいられるのか。

自分なりに考えてみる。

ポイントは強制力である。

否応無しにエントリーしてしまえば、
その準備で多少のトレーニングを
しないといけなくなる。

この強制力がレース当日までの
自分自身をアクティブにしてくれる

もうその時からレースが始まっているのだ。

気持ちが自然と
訓練に向かうようになるのだ。

自分の場合、誰も見ていなくても、
健康経営コンサルの端くれとしても、
意地を見せなければいかんと
1人で勝手に気合いを入れていた。

そして当日の葛藤


まぁ案の定、準備不足の否めない
オジサンのレースは大苦戦するのだ。

一緒に走っていた同じコミュニティの方々は
軽々クリアしているのだが、私は
そう簡単にはいかない。


各障害物をクリアできなかった場合、
その場でバービージャンプを
規定回数行わなければならない

バービージャンプとは、
スクワット・腕立て・ジャンプを1セットとして
連続して行うトレーニングのことである。


今回の参加者は何千人といただろう。

当然ながらひとりひとりが
バービージャンプをしているのか
入念にチェックされているわけではない。

サボろうと思えばサボれる。

だがここに
大人としての器量が試されている気がして、
私は自分を追い込むことを選択
する。
仲間と走るとなお心強い。

規定回数は残念ながら、こなせないのだが。

中学のとき、社会科の先生言われた言葉。

「誰かが見ていないと
できない人間になってはいけない」


灼熱の芝生の上で汗だくの
自分と向き合い、ふと思い出す。

はい、先生教えを守っております。

このように普段の日常生活では
味わえない苦痛が
何か生きている実感を
与えてくれる気がする
のだ。

そして当日のゴールという
目標を達成した充実感。
トップだろうがビリだろうが、
ゴールしたという事実の価値は同じだ。

それなりの金銭的コストを払って、
あんなに苦しい思いをしてわざわざ
頑張るオレ、かっこいい。

なんちゃって。

はい、残念なナルシストオジサンの完成である。

ゴールした後にひとりで
ニヤニヤする私の表情は
誰にも見られていないことを祈る。

でもそこにたとえ自己満足でも
何事にもかえがたい贅沢感がある。

自分ひとりで企画して、
こんな思いをすることは
そうそうできない。

そんな一連のプロセスが、
三浦選手のプロフェショナリズム
のごくごく一部を味わえた気がした。

また次へ向かうエネルギーへ

今回できなかった障害物はいつか
必ず私はリベンジしたいと思っている。

それまでの準備を怠りなく実践し、
苦しい思いもいっぱいして、
ゴールして笑いたい。

もちろん、しんどい思いをしないに
こしたことはない。

仕事でもできるだけ苦痛を
避けて効率よく物事を進める
ことが求められる。

ただ「しんどくてつらいなぁー」と思う気持ち。

その苦しみが充実感や幸福感の
大きなスパイスになることもある
のだ。

このレースに参加し、実感したことである。

とことん楽しむために、あえて苦しむ。
そんなことがあっていい。

チャレンジしたいことが見つかったら、
多少のコストを払っても、
強制力の働く場所に身をおいて、
自分に思いっきりインパクトをかけてみよう。

大丈夫、勇気を出して、
仲間のいるコミュニティに
入ってみれば、周囲の目線も手伝って
気持ちが前向くようになる。

たとえ周りから笑われても、
いくつになっても無謀ではない
無茶なことはたくさんやっていきたい。

そう思わせてくれたスパルタンレースに
感謝しよう。

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