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【学生必見】アート思考とサラリーマン:現実と理想の狭間

アート思考とは、新たな視点や独創的なアイデアを取り入れることで、従来の枠組みに囚われない問題解決を目指す方法です。私自身学生時代に研究していて、「これからの時代には必要だ!」と強く思っていました。
しかし、実際の企業の現場において、アート思考を活用することは必ずしも簡単ではありません。特にサラリーマンにとって、その実践には多くの困難が伴います。(私もそうでした…。)以下に、アート思考が現実のビジネスシーンで直面する課題とその背景について考察します。

そもそもアート思考とは?

アート思考とは、アーティストのようにものごとを考え、問題解決に取り組む方法です。これは単なる創造的な発想ではなく、深い観察力や感性、そして独自の視点を持つことを重視します。アート思考は、従来の論理的・分析的な思考とは異なり、直感や感情を大切にし、新たな視点から問題にアプローチする手法です。

ではなぜ企業でアート思考が使いにくいのか?

⑴売り上げ重視の企業文化

多くの企業は、売り上げを最優先に考えます。これは、企業の存続と成長にとって売り上げが欠かせない要素であるためです。このため、企業の意思決定は、売り上げに直結するかどうかが重要な基準となります。アート思考のような革新的なアプローチは、短期的な売り上げには直結しないことが多く、そのため経営陣や上司にとってはリスクが高いものとみなされがちです。

⑵ターゲット設定と説得力

新しいアイデアを導入する際には、まずそのターゲットを明確にし、売れる見込みを示す必要があります。アート思考はしばしば抽象的であり、具体的なターゲットや売上予測を示すのが難しいことが多いです。(そもそもターゲットらしいターゲットすら設定できないことも。)これにより、上層部を説得するための材料が不足し、アイデアが採用されにくくなるという現実があります。

⑶客観的な納得感の必要性

ビジネスの場では、提案やアイデアは客観的なデータやエビデンスに基づいて評価されます。みんなが納得できる形で説明し、数値で示すことが求められます。アート思考のアイデアは、しばしば感覚的であり、直感に頼る部分が大きいため、客観的な根拠を示すのが難しいことがあります。これにより、アート思考のアイデアは「陳腐な内容」「実現不可能な内容」とされ、革新性が損なわれるリスクが生じます。

以上を踏まえて

これらの内容を踏まえると、どんどんアイディアが陳腐化していきます。当初はアート思考を意識して、「こんなにいい視点だった」と思っていたものが、いつの間にか味もしないような内容。まるで「目黒のさんま」のような話になってしまいます。
加えてこれらの現実に向き合うと、社内でアイディアを出すこと自体、「なるべく通る内容にしていこう」と考えていきます。もちろんいい面もあるのですが、結果的に陳腐、安全安心で堅実なアイディアになっていく恐れもあります。

アート思考の活用に向けて

それでも、アート思考はビジネスにおいて重要な視点であり続けると考えています。以下のような工夫が、アート思考を実践する上でのヒントとなるかもしれません。

  1. プロトタイピング: アイデアを具体化し、小規模な実験として試みることで、実際の効果を検証しやすくなります。つべこべ言わず、実際にやってみて、成果を見せた方が早い方がいい時もあるように感じます。

  2. ストーリーテリング: アイデアの背景やビジョンを物語として伝えることで、感情に訴える説得力を持たせることができます。もちろん共感されないこともあるのですが、長い目で見て、どんなメリットがあるのかを伝えることが大切です。

  3. データと感性の融合: 感性的なアイデアをデータで裏付けることで、客観性と独創性を両立させることができます。おそらくあなた自身が「この視点面白い」と思ったことは、案外正しいこともあると思います。そうすると、それに関するデータなども意外に存在している場合もあります。

結論

アート思考をビジネスに活かすことは、確かに困難を伴います。しかし、それを乗り越える工夫やアプローチを取り入れることで、企業においても革新と創造性を発揮することが可能です。売り上げ重視の現実と理想の間で、バランスを取りながら新しい価値を創造していくことが求められます。
私自身かなー-り苦しんでいますが、なんとかうまく活用できるようになりたいですね。

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