保育士同士の人間関係がこじれやすい訳
「人間関係がしんどくて退職しました」という話をよく聞く。
女性が多い職場だからと言われることもある。
それも一理あるけれど、それ以外の理由もあると思うので紹介する。
保育士に限らないけど、雇用形態には、正規と非正規の2種類がある。
そして、園内での役職もいろいろとある。
保育職員には、さらにそこに有資格と無資格、その他条件が加わり、何層もの階層を成している。
園内の役職
・園長/施設長
保育園で一番えらい人。
園に一人。
園によっては、理事長だったり先代だったりが一番えらいこともある。
・副園長/主任/次席
要するにNo.2
このポストも園に一人。
・リーダー/学年主任
幼児リーダーと乳児リーダーで分けることが多い。
一学年に何クラスもある園だと学年主任。
・クラスリーダー
クラスに複数職員が配置される場合のリーダー。
一人担任制のクラスには配置されない。
園によっても違うけれど、ここまでは「正規職員」
ここから下は園によっては正規のこともあるし、非正規のこともある。
・クラス担任(サブ)
複数担任クラスの副担任。
・フリー保育士
クラス担任をしない保育士。
休みの人のポジションに入るか、園全体の仕事をする。
・保育補助(有資格パートor無資格パート)
特定のクラスの担任をすることもある。
特定のクラスは決まっていなくて、必要なクラスに入ったり、園全体の仕事をすることもある。
雇用形態
①正規職員
以下、非正規
②年度雇用職員(臨時職員)
③フルタイムパート
④時短パート
以下、保育士資格なし
⑤フルタイムパート
⑥時短パート
私は、①と②と④と⑥を経験している。
②の時は時給制だった。
⑥は保育学生だった時のこと。
土曜日や長期休みに保育園でバイトをしていた。
実習では分からない仕事内容なども教えてもらうことができた。
例えば、行事は実習期間と運よくかぶらなければ見ることはできない。
バイトなら長期間にわたって関わるので準備や後片付けも知ることができた。
仮に②が時給制だった場合、
②と③の差はどこにあるのかというと、
・残業の有無
・時差出勤の有無
・土曜出勤の有無
・出張や転勤ができるのか
というところで、給与的には不利だけど③を選ぶ人がいる。
今まで経験したとある園では同時入職の同期が5人いたけど、
・四大卒 正規
・専門卒 正規
・四大卒 年度雇用
・短大卒 年度雇用
・保育士試験で資格取得 年度雇用
と、5人それぞれ給与が違っていたので、お互いお金の話はあまり触れないようにしていた。(特に賞与)
その他
・勤続年数
園によっては、その園への勤続年数で実質の上下関係があることも。
特に公立だと、正規職員は数年で転勤していくので、頼れるパートさんが園の様々なことを把握していることもある。
(例)5年前の運動会は台風が直撃して……
この掃除機を買う前は……
ここの床は10年くらい前にはがれて修理して…… など
・経験値
今は時短パートだけど、正規職員歴が10年以上あって……
という人が発言力を持っていることもある。
・年齢
3人の子どもの子育て経験を生かして保育士試験を受験しました!
資格取得後1年目だけど50代!
みんなの頼れるお母さん!みたいな職員もいる。
保育士の世界は複雑
園児や保護者から見るとひとくくりに「み~んな先生!」なのだけれど、役職×雇用形態×その他で複雑な上下関係が生まれることがあり、それがストレスの原因になったり、人間関係がこじれる要因になることが多い気がする。
保育士に限らず、どこでもある話なのかな。
あとは、保育観の違いや園への忠誠心の違いがすれ違いを生むこともあるけれど、それはまた別の話。
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