この時代だからこそ“孤独”を味方にするということ
先日放送していた番組の中で、NTTのお宝映像が流れていました。
電話の世帯普及率が全国で8%以下だった頃。電話交換手に回線をつないでもらっていた時代。東京〜大阪間で電話をかける場合には、話始めるまでにおよそ6時間もかかったそうです。(料金も3分で300円もしたそう)
また電報は、全国どこでも3〜4時間あれば届く(料金は10文字以内で60円と格安だった)もので、このときは一般庶民の主流な連絡手段でした。
戦争ドラマなどで見る、「ハハキトク スグカエレ」みたいなやつですね。
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そして現在。電話は携帯できるまでになりました。
メールやSNSなど、思ったことを文字にしても、すぐに大多数の目に触れさせられるようにもなりました。
電話交換手や電報の時代には、考えも及ばないような世界に私たちはいます。
「いつでも、どこにいても、誰とでもすぐ繋がれる」
利益しかないと思われるような技術の進歩を遂げ、当時と比較できないほど便利になったはずなのに、逆に疲労を感じてしまうことも多くなりました。
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生活のスピードがすさまじく速くなり、仕事のオンオフの境界も曖昧になりました。
そして、スマホを開けばすぐに他人のいる世界に移動できます。
すぐに返せるはずなのに既読スルーを頻発され続けたら、心身も穏やかでなくなるでしょう。
何にも縛られず、自分のペースで生きにくい。
そして、完全に世間から離れて一人で過ごしにくくなったのです。
そのためか、スマホがつながらない人里離れた温泉旅館に一人旅…など、あえて孤独になるような過ごし方も近年人気になってきましたよね。
疲れてしまったときには、そうやってつながりを絶つこともとても良いと思います。
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他人とつながってコミュニケーションを活発に行い、さまざまなことを学んだり、人脈を広げたりすることは楽しいし、大切です。
仕事でもプライベートでも人生を豊かにしてくれるでしょう。
しかし、それと同時に自分自身を見つめる時間を持つということも大切です。
いくら他人とかかわっても、自分が何者か、どのような考えを持っているのか、どのように生きていきたいかがわからないと薄っぺらく、つまらない人間で終わってしまいます。
自分を見つめたり、いろんなことを考えるときに、“孤独”は味方になってくれます。
外向きの時間と内向きの時間。
腹筋と背筋みたいな関係で、どちらか一方だけに鍛える時間を割いてもダメなものなんですよね。
外向きの時間(他人との交流)の分、内向きの時間(自分との交流)は必要だろうと思っています。
外で交流し、色々感じたり学んだことを、内でまとめたり深く考えたりするイメージです。そして、それを外で話して、交流して、学ぶ。そしてまた、それをまとめていく。
よりよい交流を行い自分を成長させるためにも、インプットとアウトプットの繰り返しは大切です。
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現在は、「いつでも、どこにいても、誰とでもすぐ繋がれる」時代。
だからこそ、あえて他人とのつながりを絶つ“孤独”の時間を持つことの大切さに気付くことが出来ました。
スマホに四六時中かじりついている、情報に生活や思考をかき回されすぎていると感じている方は、一度“孤独”になってみてください。
つながりすぎることによるストレスもコントロールできると思います。
そして他人のことだけでなく、たまには自分の深いところも見つめてあげてくださいね。
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