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《詩》巻き貝

絶望しているとき
この先なんて考えられない
この先もずっと絶望かもしれないから
考えるのをやめたくなる


絶望しているときより
悪いときって
そうそうない
だから
いずれ
「ちょっといいかも」な状態になってゆく


巻き貝を
右と左
黒と白との半分こに塗ってみる
ぐるぐる
ぐるぐる
同じところは通らないけど
似たようなところを
繰り返し通ってく


生き物は螺旋状
人生は螺旋状
DNAも螺旋状


今が絶望なら
今はこの層の一番黒いところにいる

だから
トボトボでも歩き続けたら
また白っぽいところへ辿り着く

その繰り返し






三歳のときに読んだ本に
「ぜつぼうはおろかもののすることだ」
と書いてあったけれど
絶望は学ぶものも多い

苦しく
辛く
深い


定期的に絶望を味わう私は
「今
絶望しているな…
たぶん来週には周りが少し明るく見えているだろう」

絶望を「底打ちのサイン」として
逆に安堵すらしている


人生は美しい巻き貝みたいなものだ




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