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好きな人、映画、親友

''今日行くのはありなんじゃない?''

復活上映が始まったSLAM DUNK。


わたしも彼も、すでに3回は映画を観ているけれど、''やっぱり観たいよね''という話になり、公開を楽しみにしていた。

そして公開日。
その日は、彼とわたしが最後に残る2人だったので、終わったら行こうかという話に。

2人で急いで仕事を終わらせて、職場のすぐ近くの映画館へ。

映画館ってどうしてこんなにわくわくするんだろう…?
数ヶ月ぶりの景色に心が躍り、疲れも吹き飛ぶ。

チケットは先に退勤したわたしがネットで取っていたので、ポップコーンを買いに売店に向かう。

いつか、''ポップコーンの味''について話した時
''俺は多分hnさんの逆だと思う''
なんて言っていたけれど、結局2人とも好きなのはキャラメルで
この日もハーフ&ハーフにはせず、オールキャラメルにしました。

席に着いたけれど、なんとなく落ち着かない。

''人のどっち側に座りたいとかありますか?''

''特にないよ、こっちがいい?''

''う〜ん、そっちがいい。多分左利きだから、人の左にいる方が安心する''

''あ〜そうだよね、真ん中寄りの方がhnさんが映画観やすいかなって思っただけだから、全然いいよ!交換しよ''

ささやかな気遣いが温かい、、

彼がお手洗いに行っている間に、彼の分とわたしの分、飲み物にストローを挿して(早く飲みたかった)待っていると

''え!ありがとう、優しさじゃん〜〜''
と彼が喜んでくれた。

喜んで欲しいというより、どうせ挿すんだから、どちらが挿してもいいじゃん?という気持ちだったのだけど、こうして喜んでもらえると素直に嬉しい。

記念のリストバンドを貰った
''お店でお揃いでつけるか''と冗談を言う彼
ずるいねぇ

何度も観ている映画なのに、新鮮に面白い。

バスケットボールを10年ほどやっていたので、地面に響くボールの音や、試合中の視界に懐かしさを感じる。

宮城と三井、個人的には2人の性格とプレースタイルが好きで、どっち?と言われたらとてもとても悩むのだけど
やっぱり三井かな〜!!と映画を観て再認識。

短髪の三井がどタイプです(聞いてないか)


彼が何度かポップコーンをぽろぽろ落とすので、2人で顔を合わせて声を出さずに笑った。

わたしがお手拭きを落としてしまった時、彼がすぐに気がついて拾ってくれて
なんだか愛を感じてしまったな。

ふかふかのシートに腰をかけて、大好きな映画を観て、ふと目を横に逸らすと大好きな人がいる。

その安心感がとても心地よくて
''一緒に暮らして、テレビを観るのってこんな感じなのかな''
なんて、自分勝手な妄想をしてみるなど。

ドキドキよりも、安心。
''あ、大丈夫だな''
と思える。
わたしが彼と一緒にいたい理由のひとつだ。


映画を観終わるころには、23時を過ぎていた。

''いや〜良い試合だったね。三井のスタッツやばいよね、20点くらい取ってるんじゃないかな''

と、本当にバスケの試合を観た人のような感想を言うので面白かった。たしかに良い試合だったけどさ。

駅に向かうも、なんとなくこのまま1日が終わるのは嫌だったので
''帰りたくないな〜お散歩しません?''
と誘った。

わたしの終電までそんなに余裕があるわけではなかったので、近くの河原までぐるっと廻って帰ることに。

河原沿い、果てしなくまっすぐな道。

''え、これ大丈夫?帰れる?(笑)''

''多分!通ったことあるので!
でもなんか、このまま今日で人生が終わってもいいな〜真っ直ぐ天に召されてもいいかもしれない。''

なんとなく、そんな気がした。
それくらい今日という1日に満足していた。
彼の隣でぬくぬくと映画を観て、安心し切ってしまったのか。
''頑張って生きてきたな〜よかったよかった''
人生を締めくくる、そんな感覚。

''いやいや、何言ってるの。それ言うには若すぎるでしょ''

彼はネガティブなのに、こういうところは前向きで面白い。

ネガティブというとマイナスイメージかもしれないけれど、そういう意味ではなくて。
気にしすぎてしまう性格、否定的に捉えてしまう部分は変えることはできないと自覚していて
自分を飼い慣らして生きているような。

なんとなく、わたしは彼と親友を重ねてしまった。

''あ〜わたしが○○さんといると安心する理由がわかった気がする。親友に似てる。''

わたしと彼らは近いようでどこか違う。

わたしは希望を持ちがち、というか
考えすぎてしまう性質は変わらないとしても、初めの一歩、進む方向を変えればどんな道にだって進めるというか、、

思考の一歩目をポジティブにすれば、あとは自分の考えすぎてしまう能力を使ってポジティブに進んでいけるんじゃない?と思ってしまうのだけど。

彼らと話していると、そのあたりは違うのかな?と思ったりする。

でも、それで良いし、それだから良い。

違う思考回路を持っていながら、ちゃんと同じ解像度で世の中を見ているから、安心して一緒にいられるし、得られるものが多い。

わたしなりの解釈なので、親友や彼から訂正が入るかもしれないけれど、
わたしはそう思う。

以前、親友が
''わたしの恋人とhnさんは似てる気がする''
と言っていたのを思い出して
ふふふ、と思ってしまった。

お互い、親友のような人を好きになったんだね(?)


桜木花道の言葉。

''オヤジの栄光時代はいつだよ…全日本の時か?
俺は今なんだよ!!''

このシーンで感銘を受けてしまったわたし。

そうだよ、わたしの栄光時代はいつだって今だよ。
だから、今の気持ち、今のありのままの気持ちを彼に伝えようと思った。

花道マインドを持って、遊びに行く日まで
2週間!

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