【2023年に書いたお気に入りのエッセイを挙げているだけの雑文】 ああ、語った語った。 2023年もいよいよ終幕だ。振り返ると、今年書いたエッセイは全部で21本。月に2本近いペースなので、私にしては頑張ったような気がする。お読みくださったみなさまには感謝感謝である。 個人的なお気に入りを紹介して、今年の振り返りに代えてみたい。良ければ「スキ」を押していただけると励みになるし、印象的だった記事など教えていただければ更に嬉しい。 《音楽》 《好きなもの語り》 《
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【Audibleを使ってみた感想を綴っているだけの雑文】 AmazonのAudibleをご存知だろうか。 オーディオブックのサブスクである。月額1,500円で、オーディオブックが聴き放題となるサービスだ。ついでにポッドキャストも聴けるらしい。 初めて登録する場合は、30日間無料で試すことができる。お試し期間が長くなるキャンペーンが定期的に行われているので、そちらを狙うのも良いだろう。 しばらく試してみたところなかなか良かったので、感想を綴っておきたくなった。
【5万円あったらなにがしたいかという妄想を膨らませているだけの雑文】 「5万円あったら、なにを買いたいですか?」 どういう流れだったか、職場の雑談でそんな話題になった。 5万円といえば大金である。夢のある話は大好きだ。 わくわくしながら欲しいものを思い浮かべる。しかしいくつか数えたところで、私ははたと首を傾げた。 欲しいものは確かにある。ドライヤーを買い替えたいとか。電子レンジを買い替えたいとか。ベッドを買い替えたいとか。けれど冷静に考えてみると、ドライヤーな
【2年前に分譲マンションを買った「あと」のことについて話しているだけの雑文】 2年前、ひとり暮らしで分譲マンションを買った。 1LDKである。分譲にしては小さめだが、ひとりで暮らすには充分な広さである。 マンションを買うに至るまでの話はよく聞くし私もよく読んだが、買ったあとの話は、そういえばあまり聞かない。高揚感が薄れ、新生活が生活になってしまうせいだろうか。 あれから、季節がふた巡り。 この家での生活も、もうすぐ丸2年。 今の時点で思うあれやこれやを、書き
【新しいバッグを買うまでの経緯について話しているだけの雑文】 お気に入りのバッグがふたつある。 この場合の「お気に入り」というのは、「気兼ねなく使える」という意味である。「とっておきの逸品」ではない。 例えば友達とのお出かけに連れていくし、スーパーでエコバッグに入りきらなかった缶詰を放り込むし、旅先のライブハウスで足元に置いて多少蹴っ飛ばしても気にしない、そういうタフな相棒のことである。 ひとつは真っ赤なボストンである。手提げと肩掛けの2wayだが、もっぱら肩掛
【架空世界のエッセイストになった気分で書いてみただけの掌編その3】 先日、箒と妖精にまつわるエッセイ風の掌編小説を書いた。 箒に妖精ときたら魔女だろう、ということで、次は魔女のお話である。 ********** 私は進路調査票を前に沈黙していた。 配られたのは一週間前だ。つまり、提出期限は今日中である。当然午後も授業があるから、じっくり時間が取れるのはこの昼休みが最後ということになる。ということは、だ。この時間内に、私は少なくとも用紙を埋めなければならない。
【小説を書くとき気をつけていることについて考えているだけの雑文】 先日、久しぶりに二次創作小説を書いた。 二次創作といっても、漫画やアニメをもとに物語をつくったわけではない。友人が書いたマーダーミステリーのシナリオを元に、その一場面を小説に書き起こしたのだ。つまり、友人の物語を借りて、文章で飾り立てていったわけである。物語の枠組みはあくまで友人の頭の中にあり、いわばそれが「正解」だ。 一から十まで自分で物語をつくったわけではない。だから当然、小説に書き起こすときの
【架空世界のエッセイストになった気分で書いてみただけの掌編その2】 先日、「架空世界のエッセイスト」になった気分で掌編小説を書いた。 これが好評だったので味をしめ、第2弾を書いてみることにした。 今回のお題は「同級生の家にいた妖精の思い出」――である。お題をくれた友人に感謝。 ********** 同級生の家には妖精がいた。 街中ではときどき見かけるが、住みついて同居しているという話は聞いたことがない。 古い家だからね、と彼女は笑った。どうやら妖精という
【7年半ぶりの推しの新譜について早口で語り散らかしているだけの雑文】 7年半ぶりに新譜が出た。 秋田に住みながら全国で活動するロックバンド、鴉――のギターボーカル、近野淳一の、ソロ名義での新譜である。フルアルバムである。全国流通盤である。それ即ち、祭りである。 厳密な話をすると全国流通するのは8月10日からとのことだが、この際なので細かいことは措いておく。だって、本人の通販サイトでは今日から買えるし、なんならライブ会場では先行販売していたし、初めて聴く曲や久しぶり
【架空世界のエッセイストになった気分で書いてみただけの掌編】 「架空世界のエッセイスト的な設定で書いてほしい。昔ながらの箒から最新式に乗り替えたら意外と良かった話とか」 友人にそんなことを言われ、創作心に火がついた。 面白い、やってみようじゃないか。 そんなわけで書きはじめた掌編小説である。 ********** 箒が遂に壊れた。 遂にというと語弊があるかもしれない。思い返せば確かに、最近箒を触っていなかった。出かけるときには大抵歩いていたし、遠出するな
【鴉というバンドの初ホールワンマンライブについて振り返っているだけの雑文】 2023年12月20日。 鴉というロックバンドが、本拠地たる秋田で初のホールワンマンライブを行った。 ただのライブではない。この年、鴉はマンスリーワンマンと称して毎月ワンマンライブを行っていた。その集大成としての、初ホールワンマンである。 1月から12月まで、計14本。1年間で積み重ねたツアーの、ファイナル。 言うまでもない。それはそれは特別な夜であった。 あれから5ヶ月。 当時の映
【妙な夢を見たので掌編小説に書き起こしてみただけの雑文】 先日、妙な夢を見た。 もともとあまり頻繁に夢を見るほうではないし、ついでに言えば夢見も決して良いほうではない。 しかしせっかく湧いて出た奇妙な出来事なのだから、物語のかたちで記録しておこうと思った次第である。 ********** 「わたし、手ぬぐいになりたいんだよねえ」 私は顔を上げた。あっけらかんと言ってのけた先輩は、いつもの朗らかさでにこにことこちらを向いていた。 意図をはかりかねる。カウンタ越し
【京都でパン屋さん巡りをしてきたことを自慢しているだけの雑文】 「京都パン巡りをしたい」 名古屋在住の友人からそんな要望が届いたのは、3月下旬のことであった。曰く、テレビで特集が組まれていたらしい。京都がパンの激戦区だということを、私はそのとき初めて知った。 半分に切って分けたらいろんな種類が食べられるし、その分たくさんのお店を回ることができる。キッチンばさみとジップロックは必須だねと盛り上がった。 暖かくなったらぜひ実行しよう、と約束してから1ヶ月半。 5月初
【ライブハウスのフロアでの出会いについて振り返っているだけの雑文】 ライブというのはひとりで参戦するものだと思っている。 そもそもライブはステージを見にいくものだ。アーティストの歌を聴きにいくものだ。だから極端な話、自分とアーティストが居ればそれで良い。もちろん友人同士で体験を共有するという楽しみかたはあろうが、少なくとも私にとっては、ステージに集中することのほうが大切である。同じ理由で、美術館も映画館も、基本的にはひとりで行く。 開演すれば、もうステージしか見て