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ウィークエンド

先月から挑戦していたウィークエンド、本日ようやく…ようやく100点合格をいただきました!やっとこうして作り方を載せることができます。
このウィークエンドはフランスの古典的な作り方で、よく見られるパウンドケーキに近いウィークエンドとは触感、風味が異なります。卵を7分立てにすることで触感がしゅわっと軽く、口に含んだ瞬間にレモンと焦がしバターの香りと味がぶわっと一気にやってきます。その秘訣は卵の泡立てを7分立てにすること。7分立て未満だと目の詰まった生地になり、レモンとバターの香りが隠されてしまいます。逆に7分立てを超えてしまうと、パウンドケーキになってしまい、ずしっとした触感で、レモンとバターがワンテンポ遅れてやってきます。パウンドケーキとしては美味しいんですけど、今回は古典的なウィークエンドなので、別のお菓子になってしまってはいけないのです。

<ウィークエンドの作り方の手順とコツ>
~焦がしバター~
1.鍋にバターを入れ、中火にかける。焦げないように終始一定にホイッパーで混ぜる。バターが溶けたら火を少し強めにする。
2.ぶくぶくと大きな泡が立ってくる。
3.しばらくすると泡が立たなくなってきて、バターに色が付き始める。
4.濃いこげ茶色(ノアゼット)になるまで色がついたら、火から下ろし、こし器でこしながらボウルに移す。水の入ったボウルにそのボウルを漬けて、これ以上熱が入らないように温度の上昇を止める。

~生地~
1.全卵とグラニュー糖をボウルに入れて、ホイッパーで7分立てになるまで混ぜる。
2.レモン汁、すりおろしたレモンの皮(またはレモンパウダー)を加えてホイッパーで混ぜる。
3.ふるった薄力粉を加え、ホイッパーで混ぜる。
4.焦がしバターを加え、ホイッパーで混ぜる。ゴムベラに持ち替えて艶が出るまでよく混ぜる。
5.パウンド型に生地を流し込む。型を床に数回打ちつけ、空気を抜く。
6.180度のオーブンで25~30分焼く。
7.焼きあがったらオーブンから出し、型の側面を軽くぽんぽんと叩いてからケーキクーラーの上にひっくり返して型から出す。(焼き上がりの生地の上が底になる。)

※7分立ての見分け方
・ホイッパーで混ぜた後、ボウルの側面に付いた生地が下に落ちること。そして、下に落ちた時にボウルの中の生地のかさが増えないようになった状態になること。7分立てより生地が緩いと落ちてきた生地が加わることでかさが増えます。その場合はまだ立て不足なのでさらに混ぜて下さい。逆に混ぜすぎるとボウルの側面に付いた生地が下に落ちなくなります。混ぜすぎた場合は戻すことができないので、様子を見ながら混ぜましょう。

※焼く前の生地の状態に注意を払う。
・4.で焦がしバターを加える時には、まだ焦がしバターがかなり熱い状態になっていること。1.~3.の工程で時間をかけてしまい、冷めた状態のバターを加えると生地に均一に混ざらず、焼き上がりにむらができてしまいます。
・4.でゴムベラで混ぜるのは、気泡を潰して生地の状態を一定にするためです。艶が出るまでよく混ぜることで、生地がぴっしり隙間のない状態で焼きあがります。

※パウンド型の事前準備
・型の内側に溶かしバターを刷毛で薄く塗り、ある程度乾いたら打ち粉を一定の厚さになるようかけて乾かしておく。

~デコレーション~
1.焼きあがった生地の粗熱がとれたら、生地の上部四隅をナイフでちょっぴりカットする。(ナイフを斜めに入れて四隅を少し切り落とす。)
2.アプリコットナパージュを底を除く全面に刷毛で塗る。
3.グラスアローを底を除く全面に刷毛で塗る。
4.上の縦中央に刻んだピスタチオを振り掛ける。(スーパーピスタチオが色鮮やかでお勧めです。)

※アプリコットナパージュは前の記事「タルト・オ・シトロン」をご参照ください。
https://note.mu/hiyoriokashi/n/nb8ddb400423e

※グラスアローの作り方は、ボウルに粉糖を入れ、お湯を少量ずつ加えてホイッパーで混ぜる。混ぜてかなり重たい位の固さにし、塗る際に刷毛をお湯に付けて調整する。

7分立てでできると、出来立てはしゅわっと、時間が経ってももちもちとしていて何日も楽しめます。焦がしバターの利いたリッチな味わいのケーキ、よかったら作ってみてください。

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