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【第1回】この実話ものは学びが深い!『ヘロイン✕ヒロイン』(Netflix)

どうも。映画と海外テレビシリーズばかり観てる会社員のキャサリンです。毎週日曜日の夜21時に更新しているnote、すぐネタが尽きて最近は私の主な生息地であるTwitterでフォロワーさんに毎度助けられています。今回はこんなリクエストをいただきまして。

リクエストありがとうございます!思えば私、実際に起きた事件や事故を基にした作品大好きだったな・・・!と気づかせていただきました。たぶん10作品観たとしたら2~3作品は実話系観てるんじゃないかと思いますね。フィクションも大好きなんですが、実話ものって実話だからこそより心に刺さるし考えさせられるような気がしていて。学ぶだけではなく、自分には何ができるだろうと考えさせてくれるきっかけになり、世の中のことをまた一つ知れるいい機会にもなるから大好きです。ということで、さっそくなんで「この実話ものは学びが深い!」っていうタイトルで、月1回くらいの頻度で実話を基にした映画やテレビシリーズを紹介したいと思います!第1回目は、最近日本でも薬物使用で芸能人が逮捕されたりしてましたので、こちらの作品を。

『ヘロイン×ヒロイン』(Netflixオリジナル)

2017年Netflixオリジナルドキュメンタリーです。第90回アカデミー賞短編ドキュメンタリー部門にもノミネートした作品です。アメリカ中東部に位置するウエストヴァージニア州のCabel Countyという街では人口の10%が薬物中毒者がいて、そのため年間1億ドル(約10億円・・・!)もの医療費がかかり、直近2年間で薬物の過剰摂取は443%も増えている現状があるそうです。(参照)この3行くらいの説明でも「アメリカの闇」という感じが否めませんが、この作品はその「闇」にスポットを当てるだけでなく、「闇」からどうにか抜け出そうとし活躍する3人の女性たちの姿を追います。

薬物中毒のメッカで生きること
作品としては「短編」というだけあって40分くらい。短くすっきりまとめつつも心に刺さるストーリーに私は思わず涙してしまいました。薬物の過剰摂取が起きてしまう背景には、アメリカの田舎町が直面している経済問題が潜んでいます。過剰摂取のメッカとも呼ばれてしまうこの街だけではなく、ほかの街でも起こりうるであろう問題。日本では、薬物は身近な存在ではありませんが、それでも地方の経済問題は似ている部分もあるのではないかと思います。経済的に困窮し、十分な教育すら受けることができない若者たち。私が同じような境遇だったらそうなってしまうかも・・・と思うほどに同世代の若者たちが直面している現実のリアルさは、誰かのせいにしたいけども、声を上げてもどうしようもない・・・という諦めさえ出てきそうです。

3人の女性たち
そんな中、3人の女性たちは、それぞれの方法で、時に協力し合いながら薬物中毒になってしまった人たちを根気よくサポートしています。日本では一度薬物中毒者として逮捕されたら、再起のチャンスさえ与えられず闇に葬られる感じがありますが、彼女たちは違います。再起しようとする人たちを決して見捨てず、手を差し伸べ、そして一緒の目線に立って応援する、その姿勢に勇気をもらいました。

薬物中毒は本人だけの問題、周りに迷惑をかけるわけではなく本人が自滅するだけ、ととらえられることもあります。それでは何も解決しないですし、現に周りへの影響は甚大です。業務の大半を過剰摂取の救助に割く消防署員の疲弊もその一つ。根本的に経済を回復させないといけないという壮大な課題がある中で、それでもまず自分自身が何ができるか、という点をものすごく考えさせられました。叶うなら魔法が使えて経済問題なんかサクっと解決したいですよね。でも、だれもそんなことできないし、私も含め一般人はただ目の前のできることをまず地道に取り組んでいく、それしかできません。

聖人であるよりも
日々できることできる限り取り組む、その結果がたとえ微々たるものであっても、それでも目指すゴールがあるなら皆で手を取りあって進んでいく。そういう真摯な姿勢を、私は日々の仕事で持てているだろうか、と自問自答したドキュメンタリーでもありました。「女性だから」という文脈ではなく、「置かれたポジションで誰かの役に立つ行動をする人」として語られているのもとても良かったです。どうしても、罪を犯した人はただただ罰するのみ、という感じが日本語のメディアに触れると感じますけれども、この作品を通して、聖人であろうとする前に寄り添い手を差し伸べる人でありたいと改めて思いました。

Netflixはこういう良質なドキュメンタリーがたくさんあるので、今後も気まぐれで色々紹介できればと思います。ちなみに余談ですが、世界的シンガーソングライターのSiaがTwitterでオススメしていたのでこの作品に出会いました。

結構ポップカルチャーを牽引してる人たちがNetflixのオススメをしたりするので、今後もTwitterでの警備は欠かせません。是非皆さんもNetflixがオススメしてくる作品だけではなくTwitterで話題の作品も探ってみるといいかもです。では!また来週~

よろしければサポートを何卒…!貯まったら親とおいしいご飯に行こうと思います。