■終わったあとの私的雑感(その2)本屋大賞2024が発表になりましたね。※加筆あり
■終わったあとの私的雑感(その2)
本屋大賞2024が発表になりましたね。
普段本を読まない人からすれば、大河から一滴の本を選ぶことてめちゃくちゃハードルが高いのですよね。
私は現在は本を読む人、積読含む、ですが、
何年も趣味としての本を読む機会がなかった時期では、どの本から手にとれば?ジャンルは?と、買うこともできなかった覚えがあります。
本を手に取る機会、ファーストチョイスとして、なにわともあれこういうイベントあるのは良いことだと思います。
そしてXを見ていたら、作家またスタッフと思われる方々がイベントを楽しんでいるのがわかる。
パーティー会場の模様が写真でも動画でアップされていたのですが、緊張感と共に良い雰囲気が伝わってきました。
私はこういうイベント事、「本屋大賞」は気になってしまうタチなのでノミネート作品を何冊かで読みました!(というより聞きましたaudibleが正解。)
その中では「スピノザの診察室」夏川草介作が、今の私が欲していた言葉の数々がありました。
かかったことのありそうな町のちょっと頼れる大きさの病院の話。
舞台は祇園にも近い場所。終末期医療。訪問看護。甘いもん。家族の介護。個性的な登場人物。
医師の教科書では学べない人の命との付き合い方が描かれる。
患者と医療者の医療コミュニケーションについて物語から学べることがありました。
医療は専門性が高く、それだけに患者はわかったつもり、医師はわかってもらったつもりからコミュニケーションの不具合が起こりがち。
病院で伝え忘れ、聞き忘れ、そんな経験ありませんか?
患者の本来希望する治療や、いのちの終末期についてこの「スピノザの診察室」では、小説の良さを最大限に生かしてお互いの歩み寄りのヒントが描かれています。
教科書や勉強なら読むのに食指が動かない、となるところです。
が、言語化されにくい医療コミュニケーションの問題点を書き出したところは、この書き手・医師でもある夏川草介さんの上手さだと思いました。
医療現場で課題・問題となっている医療コミュニケーションを、多くの人に理解して貰えるという点ではとても良い教材になることでしょう。
読みたくなるコミュニケーションの教科書とでも言えそう。
あ、でも教科書でなくめっちゃいい小説です。
この本では医師と患者、医療行為だけでなくケアとは何かという問いもあります。
人と人とのあいだにある何かが大切だという医師作家のメッセージでもあると思うのです。
担当編集者のXの投稿で続編の準備があると知りました。
これから日本の社会での医療とは、患者とは、また家族は。
きっとまた考えさせてくれる本になるでしょう。
今からとても楽しみです。
今年のノミネート作品は、全体的には今の社会や世相を反映した作品と、大きくはないけれど手に届く小さな希望のある本が取り上げられていた印象です。
おしまい。
◾️終末期医療と人生会議(ACP)について
本屋大賞発表と同時期に坂本龍一さんの番組がNHKで放送されていました。
超有名人だけれど、その名前をとっぱらってあるひとりの人間のACPのドキュメンタリーだった。
きっと見た人は同じ経験重ねて見るシーンがある。
今後見るかもしれない風景も。
坂本龍一と本
こちらの番組内で、本や本棚が沢山でてきます。
命と本。その視点からも見ることができます。
「NHKスペシャル Last Days 坂本龍一 最期の日々」
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