会社を変えたいなら、自分から動く
こんにちは。
今回は「マネジメント」の観点から、感銘を受けた本をご紹介します。
靴修理の専門店「ミスターミニット」の社長の迫さんが、社長になるまで・なってからのミスターミミットの組織を変えた話です。
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1. この本に書かれていたこと
この本は、売上が右肩下がりだった靴修理店「ミスターミニット」を、今社長の迫さんが売上を出すまでを書いた話です。
本のタイトルにもあるように、迫さんは途中から入社した方で、ミスターミミットに入社された際に、経営陣と現場との乖離が課題と感じていました。その乖離を自分が変え、会社の売上を上げる。
その思いで本社と現場を走り回っていました。
紆余曲折ありましたが、結果的には会社の中の環境を変えることができたのです。
よくあるサクセスストーリーに聞こえますが、相手を変えたいなら自分が変わり、自分から説得しに行くことの大切さを提唱されています。
これは本当にできるようでできないこと。できるはずなのに、皆なぜか見てみぬふりをする。大きな組織になればなるほど、同じような光景が見られるのではないかと思います。
2. 人を動かすためには?私が学んだところ5つ
2-1. 「リーダーは部下のリクエストから聞く」
もしあなたが決裁権のある管理職の方だったら、ぜひ肝に命じていただきたいことです。
ミスターミニットの場合、経営陣と現場との乖離が大きく、現場と経営陣をつなぐマネージャー陣が疲弊しているような状況だったそうです。
もしこの状況を変えるのであれば、「経営陣は自分たち現場の言うことを聞いてくれる」という意識を現場に持ってもらい、長いスパンで現場社員との信頼関係を築くことが大切です。社員のモチベーションの改革なくして、会社の改革はできないからです。
今まで通り経営陣から指図するようであれば、法の目を潜るように、経営陣の指示は聞くけど実際現場に訪れると乱れているかもしれない状況が生まれます。
筆者の迫さんは「自分を信頼してくれていると感じ始めたころ、こちらのリクエストも伝え始めた」と書かれていますが、信頼関係が鍵です。
2-2. 飲みニケーションを甘く見ない
今の時代、飲み会は無駄な時間のような風潮はありますが、自分が何も得られないと感じる飲み会に参加することは時間の無駄だと私は思います。
迫さんの場合は、会社の経営者として現場社員の意見を聞く機会として、飲み会に積極的に参加されています。「経営者が現場社員のために時間を使ってくれている」と現場の社員は思ってくれるからこそ、経営者(社長)に対して精神的な壁を取っ払ってくれるのです。社長と話ができることに嬉しみを感じる社員の方、少なからずいらっしゃると思います。
ただし、飲みニケーションの場で忘れてはいけないのは、参加者についての情報を事前に収集することです。
同僚の先輩かもしれないですし、取引先の方かもしれませんが、参加者がどのような方なのかを把握しておけば、会話の引き出しが増えます。その参加者が話をされていることが「あぁ!だからか!」と納得できることが増えます。するとますます「この人から話を聞いてみたい!」となりませんか?
迫さんは「勉強する姿勢」と書かれていましたが、飲みニケーションは相手のことを知る機会として捉えていれば、気楽に過ごせる時間となると私は思います。
2-3. 会社の共通言語を見つける
ビジネスをする上で、自社の商品に愛着がなければお客様に愛される会社になりません。成功したビジネスとしてメディアに紹介される会社やそのサービスは、出演されている社員の方々は誇りを持って紹介されているように思います。
もし、会社の中の環境で共通言語を見つけることが難しいようでしたら、同じ業界でトップに君臨している人・会社を見てみるとか、外国ではどうか?と調べてみるとか、いくらでも切り口は見つかります。Google先生もSNSも情報量がすごいですし。そこから自社サービスの強みが分かってきます。
社員を繋げている要素ってなんだろう。
それを言語化していくことが重要です。
2-4. 本質を学ぶ姿勢を欠かさない
2-3. で述べたように、会社外の環境ではどうなっているか調べる機会があると思います。その際に、調べて出てきた情報をそのまま鵜呑みにしない姿勢を大切にすべきです。
検索技術やSNSでたくさんの人が情報を自由に流すことができる時代になりました。情報をそのまま引用して簡単にリツイートすることもできるようになりました。
けれど、どこか大切なところが欠けていて。情報をすぐ発信することが求められている分、その情報の根幹部分まで考えている人はどれくらいいるのだろう?と考えさせられることがあります。
最近、同じようなビジネスが散見されるようになり、どこを差別化しているのかよくよく聞かないと分からないことが増えました。特にこのご時世は「通販」「産直」のことばがブームとなり、似たようなサービスを多々見ます。
筆者の迫さんの言葉を借りれば、「上澄みではなく本質を見極め、その本質だけお借りする。これが正しい「他社事例の使い方」」です。他社を分析する際も、他社が利益をあげている要因を調べますが、運用しているのは人間なので組織内部の体制まで深く調べると、自社で模倣できるような点も出てくると思います。
サービスの形態そのものを模倣してしまえば、お客様から「〜〜社のパクリ」と揶揄されます。けれど、自社の組織体制と照らし合わせ、模倣できるところ+自社オリジナルの要素を十分研究していくことが重要です。
それを筆者の迫さんは、現場に足を運んで研究していくことが大事なのでは?と提唱されているのです。
2-5. 新しいサービスは小さく始めよ
「新サービスを成功に導く4つのポイント」という見出しの中で、下記4点を挙げています。
1. 思いこみを取り除く
2. まずは小さく試す
3. 徹底的に改善する
4. オペレーションを磨き上げた上で全国展開する
1.については、マネジメント経験のある管理職の方々は、特に感じられるところかなと。同僚の先輩に聞いてみると、「やりたいと思ってもレールが見えてしまう」と言っていました。行動する前に、どうせ上司から止められる未来が見えてしまうから、動けないそうです。
否定しまう理由を明確にし、その改善策を検討し2. の小さく試していくことで少しずつ自信を持ち始めたり、他社との差別化できる点が見えてくると思うのです。
そしてきちんと3. のようにPDCAを回していく。私は大企業の新規事業部に所属していますが、提案があっても案だけ宙に浮いて、具体的な行動計画が出ないことが多々あります。「やるならやる。いつまでに何をするか、どういう目標を掲げるのか」をきちんと計画立てが必要です。やらないならやらない。
私の経験からは、失敗した時の責任の押し付け合いの空気が見えてしまうような気がしています。だから案があっても誰も提案しないんだろうなって
それは、先ほど述べた否定の理由の1つであり、じゃあどう解決していくかを考えると、管理職の器を広くするのか、説得できるような根拠と数字を持ってくるのか、それなりの策を考える必要があります。
そして、サービスをさらに展開していけるのであれば4.の段階に移行できるわけです。
3. 結論:人を動かすなら、自分から動く
会社の雰囲気を変えていくことは、簡単なことではないことは誰でも分かります。けれど、少しずつでも仲間を増やしていくことで、会社は少しずつ変わると私は思うのです。
1.01と0.99の法則に例えられるように、自分の力の+0.01勇気を出して、自分の「会社の〜〜を変えたい」という思いのある方を探し、募りましょう。動いてもらう人を説得できるための情報収集を怠らず、自らの足で集める。
言われてみれば当然だけれど、エネルギーがないと動き出せないことです。私も動き始めてもうすぐ1年。今会社の部署で仲間を集めています。それが少しずつ形となり、動いている状況だと私は感じています。
この本を読んで、さらにエネルギーをもらいました。ありがとうございます。
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私が実際に会社で挑戦してみたことは、この投稿に書いています。
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