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お客様が求めていることを考える私の方法〜「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方」を読んで

プロのマーケターとして、マーケティング界隈では有名になった森岡さんのご著書「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方」の読書感想文です。


おすすめしたい人

  • マーケティングの考え方をよく理解できていない人

  • マーケティングについて考えたいが、どこからどう考えればいいのか分からない人

  • マーケティングの仕事をしているが、頭の整理をしたい人


要約

私がポイントだと思った箇所をPICK UPしています。

・ターゲット客層の幅→当時は映画が好きなファンのみ集客しているイメージ。「映画の専門店」から「世界最高のエンターテイメントを集めたセレクトショップ」へ成長を遂げた。

・関西市場からの脱皮。関東から「交通費3万」の壁を渡らせるには?を考えた。

・チケット価格の値上げ
→TDRがおそらく安く抑えていたため、ほかのテーマパークも上げられなかった。

ハリーポッターが成功したから、経営状態が右肩上がりになったわけではない。
ハリーポッターの前から、新しい事業を少しずつ成功させていった。

なぜもっと早く成果が出なかったのか?
「どこで闘うか」(=後述の「戦略」)を明確に設定できていなかったから。

戦略の話は、具体的事例として相川さんのnoteがとても勉強になります。

【消費者視点】がUSJを変えた

マーケティングの本質
売れる仕組みを作ること
どうやって売れるようにするか→消費者と商品の接点をコントロールする

  1. 消費者の頭の中を制する

  2. 店頭(買う場所)を制する

  3. 商品の使用体験を制する

目的→戦略(どこで闘うか)→戦術(どう闘うか)
の順て考える。
戦略の方が、戦術よりも大事。
→ベクトルが間違っても、リカバリーが効くから。
マーケティングでは、戦略的思考がこのように当てはまる:
目的: objective
目的: who
戦略: what
戦術: how


この本を読んで考えたこと

「お客様は何を求めているのか」を考える習慣をつける

SNSで商品やサービスを紹介することが当たり前になった今、「お客様は何を求めているのか考えないと成功しない」という考え方が普及してきたように感じます。

ですが、「お客様は何を求めているのか」を日々の業務を通じて考えた方はどれくらいいらっしゃるでしょうか。

私は日々「取引先の方はどうしてこの提案をしているのか」「この商品を世に出す場合、何が魅力として映るのか」を考えながら仕事をしています。
(そういう仕事をしているからですね。クライアントさんの思いを言語化する仕事、といっても過言ではないかもしれません。)

その「何が魅力として映るのか」を考える際、共通して考えていることがあります。

私だったら買うかな?買うとしたら、どこを魅力に感じるかな?

私自身がまず愛さない限り、クライアントさんの商品でさえ売れないと思っている私は、自分を一度全く商品を知らない人の立場に置き、考えます。

すると、値段が高いから買わないとか、発送に時間がかかるから買わない、なんだか信頼性がないから買わない、など選ばない理由を並べて買わない選択肢の理由を明確にします。

その上で、クライアントさんの長所となるところを(色々ヒアリングしたりネットに掲載されていたら調べて)洗い出し、短所だけど長所でカバーできるところを全面的に打ち出す作戦に出ます。

それが、この本の中でいう「戦略(どこで闘うか、what)」に通じる考え方だと思いました。


手段が目的化していないか

しかし、どこで闘うかを考えていると気づいたら「戦術(how)」に偏りがちになります。
競合の成功事例などを調べているからかもしれないです。

ここで手段が目的化していないか?検証する技術として、「バズった事例」を長期的な視点で見るようにしています。

A社とB社がコラボして新商品を出しました。
SNSでもバズって売上が昨年比の3倍になりました。

という記事が出たとしましょう。

大抵の場合、強力なインフルエンサーを活用してそれがバズって売上が上がります。
しかしよくよく調べてみると、インフルエンサーを活用したあとはなんだか勢いが落ちている…ということがあります。

もう少しわかりやすい例えで言うと、台風の瞬間風速を記録したが、台風が過ぎ去った後は特に雨も降らず曇り状態でした、みたいな。

インフルエンサーを活用すれば、瞬間風速で流行りを起こすことはできるかもしれません。
しかしそれは、その商品やサービスの長い期間助けとなるものでしょうか。


他の読書感想文は、こちらのマガジンにまとめています。

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