マガジンのカバー画像

根気より呑気でたのしむ外国語

85
英語をはじめ、外国語のもつ “おかしさ”、“たのしさ”、“おもしろさ” について、のんびり気楽に書き留めていく。雑考。
運営しているクリエイター

#スラング

#89. 今日の夜ごはんに「ブリナー」はいかが?

#89. 今日の夜ごはんに「ブリナー」はいかが?

あまり信じてもらえないのだが、ぼくは朝ごはんは絶対食べないし、なんならお昼も食べないときがある。

夜こそしっかり食べるけれども、それ以外は別に必要性を感じない。

「よく生きていけますね」と言われたときは、「日中は光合成をしているので」と真顔で答えて相手の顔を引きつらせるのがルーティンである。



最近は日本語としても浸透しているが、英語で「朝とお昼の間に食べる食事」を brunch(ブラン

もっとみる
#88. 腹が減っても、優しくはできる

#88. 腹が減っても、優しくはできる

つい最近、久々に友だちと外食をしたが、入ったピザ屋の店員が着ていた T シャツの背中に "Are you hangry?" と書いてあった。

もちろんこれは、制作者による hungry のスペルミスだろうが、実は hangry という単語自体は、近年使われはじめたスラングとして存在する。

2018 年には、英語辞典における最大の権威である Oxford English Dictionary に

もっとみる
#81. 「コロンブスる」とはどういうことか?

#81. 「コロンブスる」とはどういうことか?

前回の記事で、英語では milk, champion, treasure といった、本来モノを表す名詞がそのままの形で動詞としても使われることを紹介した。

その数日後、以下の本を読んでいたところ、

同じ動詞化の例としてたいへん面白いものに遭遇した。

なんと、あの 1492 年にアメリカ大陸に到達したことで有名なコロンブス(Columbus)の名前が、ここ数年動詞として使われているようなのだ。

もっとみる
#33. 大丈夫、どうにかなるって

#33. 大丈夫、どうにかなるって

連日修造で申し訳ないが、前回に引き続き、松岡修造の話がしたい。



前回は、アメリカにおいて修造が "clam guy"(貝男)として知られているという話を、シジミ狩りをする彼の動画とともに紹介したが、調べていたら、また別の動画を発見したので、今回はまずそれを観てほしい。

相変わらず無条件に励まされる言葉の数々だが、それはさておき画質が悪い。

この動画には今日(2020/1/17)の時点で

もっとみる
#31. 圧倒的な語彙があるから

#31. 圧倒的な語彙があるから

聞き慣れない単語を、ここ最近二度、立て続けに聞いてしまった。

なお、英語ではない。日本語だ。



まず聞いたのは、「きょたん」。さてこの日本語、どういう意味か、わかるだろうか。ちなみにイントネーションは「美顔」と同じ。

すこし補足をすると、ぼくは近ごろ咳が止まらず、先日最寄りのマツモトキヨシで咳止めの薬を探していた。パッケージには「せき・たん」などと書かれた薬が、棚に何種類も並んでいた。

もっとみる
#7. 短くしたいは人の性

#7. 短くしたいは人の性

フィンランド人の友人から LINE にて連絡があった。曰く:

I really like the word 同感. Do you use it? If I want to express the same feeling in Finnish, it's "minä olen samaa mieltä" and it's way too long!
わたし「同感」って言葉が好き。これよく使う

もっとみる