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ももいろクローバーZのこと / さだまさしさんの番組から繋がった縁

2021年クリスマスライブ、通称「ももクリ」で再び感じた「一体感」

2021年12月7日と8日。さいたまスーパーアリーナで、ももいろクローバーZ(以降ももクロ)の2年ぶり!のクリスマスライブが開催されました。

僕は2日目に参戦。
ももクロの大きな会場での本格的なライブ(春、夏、冬)は2019年のクリスマスライブ以来だったので、会場に向かう途中から嬉しくて感情がこみあげてきて。

終わってから感じるのは、総じて、過去一番といっていいくらいのライブだったという事!

勿論セットリストもよかったのですが、特筆すべきはあの場に生まれていた「一体感」でしょうか。

あの、最後のメンバー挨拶、あの時に沸き起こった一体感はももクロならではでしたね。

昨年以来、何かと不要不急という言葉が巷でささやかれ、さらには、ある程度の熱量をもって語られていました。

その中で、コンサート・ライブは不要不急のものなのか否かという事でメンバーが迷っていたことに触れ、おそらくそのことについては観客の反応で回答がなされたこと。かつ、それに対してのメンバーの素直な反応。

会場全体に不思議な一体感がありました。

あの瞬間は誰もがこの時代にももクロに出会えた幸運をかみしめていたように思います。

また、特に今回はコロナの影響もあり、これまでとは違うスタイルでの構成だったため、そのことが返ってこのライブを強く印象付ける結果になっていたと思います。

2点あげるとすると、

1、生バンドでの演奏が無かったこと
2、合間にイベントごとを挟まないシンプルな構成だったこと

つまり、バックバンドが無いということは、いわゆる「生音」はメンバーの発する声だけであり(観客のコールは無し)、イベントごとのない構成は逆に歌とダンスやMCを中心としたメンバーの力を十二分に披露・堪能できることになったんです。

結果として、より一層、アーチストとしてのももクロを堪能できたクリスマスライブでした。

✴︎2019年クリスマスライブより

さて、そんなももクロファンの一人なわけですが、振り返ってみると、最初のライブは10周年記念の東京ドームで2018年の事。いわば最近の出来事。。。

これまでの音楽好き人生、決してアイドルというジャンルが好きだったわけでもなく、ロックやメタルやジャズ、日本だと椎名林檎、山下達郎、さだまさしさんらを好んで聞いていた日常に、どのようにももクロが入り込んできたか。

そんなことを懐かしく思いだしながら書いてみます。


2017年末、今夜も生でさだまさし

昔から、さだまさしさんの楽曲が好きで、歌詞に共感して、場面を思い描きながら、たくさんの曲を聞いてきました。

さださんといえば、その絶妙なトークも有名ですね。そんな彼の真骨頂が堪能できるのがラジオのような音声メディア。ラジオでは、リスナーの手紙を読み、それに対して返答をするような形式が一般的。NHKの「今夜も生でさだまさし」は、そのラジオスタジオをそのまんまTVに持ってきたような番組です。

この「今夜も生でさだまさし」は、年末の時期に年越しコンサートと併せて放映されるのが慣例となっており、いつの頃からか年末(実際は年始の深夜です)はこの番組と過ごすようになってきました。(年始の番組名は「年の初めはさだまさし」。)

そう、あれは2017年の大みそか。年が明けていつものように「年の初めはさだまさし」を見始めました。

番組も終わりに差し掛かったころ、とあるアイドルグループが登場。横浜で別のイベントをしており、さださんの番組のためにイベント終了後に駆け付けたのだとか。

そのグループが「ももいろクローバーZ」。

当時は、グループ名は知っていましたが、メンバーの顔と名前も知らず、もちろん楽曲も一つも知らない状態。さして関心もないままに、TVを見続けていました。

すると、とある歌が始まりました。前向きな歌詞と、アップテンポのリズムと、キャッチ―さに魅かれるものがありました。単純によい曲だなと感じたんです。

その曲は「走れ」というタイトルでした。

というわけで、さださんの番組経由で、ももクロの楽曲を知り、一気に気になる存在になりました。ももクロが日常に入り込んできた瞬間です。


2018年からのこと

そんな折、1月某日にニュースが流れてきました。ももクロからメンバーが脱退するというではないですか。まだ、積極的に彼女たちの楽曲を聞いていたわけでもないので、「ふーん」という程度でした。


そして、2月ごろでしたでしょうか。
音楽の情報収集のために日常的にHMVのリリース情報を見ておりまして。そこにももクロの事が出ており、なんと2018年は10周年の記念の年ということで初のベストアルバムが発売され、記念ライブもあるという情報が。

聞いてみたいけれどいきなりアルバムやDVDはちょっと、、と思っていたところだったので、ベストアルバムは渡りに船。せっかくなので一番豪華なセットを予約。

今度はローチケ(ローソンチケット)で、ももクロ10周年ライブの一般先行予約が開始され、今思えば不思議なんですが、さほど迷うこともなく応募していました。すでに気になる存在にまでなっていたんですね。

そうしたらなんと当選。

ライブの予習にと過去のアルバムを図書館で借りてきたり、YouTubeで動画をみたり。もはや、日常の一コマに。

そして、あの10周年ライブの時を迎えます。


2018年東京ドーム~伝説のコールによる強烈な「一体感」

東京ドームライブは、前日に追加公演が組まれました。この前日公演のチケットも一般枠で購入し、迎えた運命の初日。5/16東京ドーム。

開場ギリギリに到着だったので物販はスルー。(翌日に想定)。今にして思えば、アーティストTシャツもないし、マフラーもないし、必須アイテムのペンライトも持っておらず!運よく隣の方が、ペンライトを貸してくれて準備OK。開演を迎えます。

このライブが、ももクロ初のライブとなったわけです。

あの熱狂的なオープニングの時、周辺の皆さんのコールに圧倒されて、そのまま、あっという間に過ぎ去っていったこの日のライブ、あの場所で感じたことを表すならば、ももクロはもはやアイドルではなくアーチストであるという実感ですね。

そう、ファン層もいわゆるアイドルが好きそうな方だけではなく、女性からお子さんなど家族連れ、高齢の方もちらほらというまさにターゲット全方位的。これは、特定の層だけではない、幅広い層に愛されている証拠。初日のライブからはそんなことを感じたのでした。

そして、2日目。

2日目が終わるころには完全なるももクロのファン(通称モノノフ)になっておりました。

この2日目で感じたのは、今年2021年のクリスマスライブで再度味わうことになる「一体感」でした。

ファンとアーチストの理想的な関係性があのドームという会場に描かれていて。最後の感動的なあいさつの後、自然と沸き起こった「世界のももクロナンバーワン!」という掛け声がそれを象徴していたように思います。

メンバーそれぞれの10周年の想いを語った挨拶。今この4人がいるのは偶然ではなく必然という印象的な言葉もあり、最後はリーダーの「お前ら全員ついてこい!」で最大級の盛り上がり。

その後、、、でしたね。「世界のももクロナンバーワン!」コールがどこからともなく発生してきたのは。その声が次第に観客席全体に広がり、空間を揺るがすほどの大きなコールになり、詰めかけたファンの声が「一体」となり、10年を経た皆の思いが完成した瞬間だったように思います。あの自然発生的に発生した空間を演出できるのは、そうはいないでしょう。

あの空間の振動は今も体のどこかに残っているような気がします。今、思いだしながら文章を書いていても、心が浮き立ってくるような、そんな感覚を覚えます。


極私的ももクロのすばらしさ

その後、2018年の幕張のミュージカル、フジテレビの番組収録観覧、クリスマスライブ、2019年のバレンタインイベント、あーりんソロコンサート、明治座、夏のライブ、クリスマスライブ、2020年バレンタインイベント、2021年バレンタインイベント、あーりんソロコンサート、明治座、クリスマスライブ、浪江女子初組合コンサートと、度々会場を訪れています。

振り返ってみて、このグループの素敵なところをいくつか挙げてみます。なかなか他にはないなあと思いますね、やはり。

・人間性、人柄
これはラジオでも、YouTubeの動画でも、文字でもすべてのメディアからにじみ出ていますね。

いろいろな考え方もあるし、いろいろな性格もあるだろうし、落ち込むこともあるんだろうけれど、基本的に伝わってくるのはポジティブなオーラなんですよね。ももクロのメディアに接していると、その時自分にどんなにマイナスなことがあっても、絶対少しでもポジティブに変換されているんですよ。

宝塚を見た後の印象に似ているというか。あの宝塚レビューを見た後は誰もが夢の世界の中にいてとても気持ちが前向きになるように。

それもすべては人柄のなせる技なんだと感じます。

その人柄ゆえに、さださんをはじめとする大御所といわれる方々との交流につながってるんですね。

・アーチスト性
これは結構重要な要素で、カテゴライズするならアイドルなんでしょうけど、その印象よりもアーチストという印象が強いんですよ。

これはももクロとの出会いが10周年記念ライブからだったこともあるかもしれない。

という意味で、今後、望むことがあるとすれば、誰もが共感できる歌詞を持った普遍的な楽曲の存在でしょうか。個人的な印象では「走れ」「オレンジノート」「吼えろ」などがそれに近いですが、なんというか、より大人っぽさのある楽曲。「Sweet Wonderer」のような大人っぽさというか。

・楽曲

この流れで楽曲についてです。先ほど歌ってほしい楽曲のイメージを書きましたが、現在までの楽曲ももちろん素晴らしいものが多い。

最初の出会いの「走れ」に共感してしまったように、初見でも誰かの心をつかむことができる楽曲が多いですね。個人的には、歌詞もメロディもしっかりとした楽曲が多いのがすきですね。「モノクロデッサン」「DNA狂詩曲」「レディ・メイ」「天国のでたらめ」「Godspeed」「ツヨクツヨク」「行く春、来る春」「LINK LINK」「あの空へ向かって」、、、

メタルを聞いてきた耳からすると、「猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」」や「境界のペンデュラム」当たりのイングヴェイ・マルムスティーン直結のネオクラシカル路線もよいですし、ブラックサバス的なリフもある「黒い週末」も印象的。


80年代ポップに親しんだ耳からしても、「月色Chainon」「StayGold」などは、あの時代の懐かしさに溢れています。


最後に

Wikipedia より引用します。

ちょっといい人ぶると、みんなが笑顔になる理由が私たちじゃなくてもいいって本気で思うんです。でもちょっとだけ欲を言うと、その理由が私たちだったらいいな、なんて思います。

10周年の東京ドームライブ、2日目最後の言葉です。

このすぐあとに、「世界のももクロナンバーワン!」コールが沸き起こり会場は、観客とアーチストを巻き込んだ一体感に包まれました。

2021年のクリスマスライブ。コールはなくとも拍手や身振りで同じような一体感が確かにそこにありました。

丸四年の月日を経ても、コロナ禍でのライブ開催がない期間を経ても変わらない感動と一体感。これこそがももクロの強みです。

おそらくこれからも変わることのない、かつ、いつどこのライブに行っても感じられるであろう普遍的なもの。

だからこそこれからも、そんな普遍的なものを体感するためにライブに行き続けるんだろうなあ。

ぜひ聞いてみていただきたいアーチストです!

最後は、「笑」の文字を冠したこの曲を。


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