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何気ない日常も色彩のブルースに包まれていた ~ EGO WRAPPIN'「色彩のブルース」

中学2年の頃、大人の時代はまだ遠く、時間は永遠に続くかのようでした。時間の密度が濃かったような気がします。起きていたことはなんて事のないことばかりで、当たり前のような日常が続いていくばかりだったのだけど。

あの頃の毎日は、朝起きて学校に行き、給食を食べ、部活をし、帰ってからは夕食を食べ、テレビを見て、少し勉強をして、眠りにつくというような具合で、特段何ごとも起きない日々が続いていました。

日記を書いておけばよかったのかもしれませんが、手帳ですら持て余してしまう性格故、そんなことができるはずもなく。

ただ、振り返ってみるとあの時間には、いろいろな色彩が詰まっていたなあと思います。

朝、目を覚ました時、カーテンのすきまから見える朝日、
学校へ行く途中の原っぱの緑、空の青、太陽の光
給食の料理の色や、給食室の熱気
教室に漂う各自の会話と笑い声
帰り道に見える夕焼け空の色
窓から見える暗くなった夜の風景

そんな色彩に囲まれていた日々は、とりわけ記憶に残ってはいませんが、大まかなイメージとして体に刷り込まれているような気がします。

なんて事のない日常にも、教師や仲間や家族の営みがあって、それらと組み合わさって、日常が成り立っていたということなんですよね。

何気ない日常。記憶に鮮明に残っているわけではない日常。
特別なことなんてあまりなかった日常。

そんな日常も、色彩のブルースに包まれていたんですね。


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