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日常の中の非日常 ~「い・け・な・いルージュマジック」忌野清志郎&坂本龍一

暑い夏が到来すると、いかにも熱い、暑苦しい音楽を聴きたくなるもの。

この曲が流行ったときは、まだ小学生。

田舎の短い夏が、永遠の長さを持っているかのように感じていた少年時代。短いなんていう概念がそもそもないから、いつまでも続く夏をのんびりすごしていて。

北海道の夏はエアコンなんて必要なくて、部屋で寝転んで漫画をみて、夏休みこども特集のアニメや特撮を見て(ウルトラマンとか、ガメラとか(10時~11時半くらいまで))、、お昼を食べて、また漫画見て、、昼寝して、夕方に始まるアニメ(キャプテン翼とか、世界名作劇場とかが放映されていたような)を見て、晩御飯食べて、、たまに花火して、、という感じ。

里山もすぐそばにあるし、トンボもクワガタもたくさんいるし、安全な川原もあるし、海も親に頼めばすぐ近くにあるしで、田舎ならではの自然はたっぷりあったんですけど、これが日常風景なので、日常的にあえてこのエリアに行こうという気にならず。

なので、部屋で漫画みて、アニメ見てという、、ことになっていたわけで。これが夏の日常風景。

そんな日常風景ので過ごす夜のひと時は、なんとなく家族で楽しめる番組を見ながらダラダラ過ごすのが慣例になっていて。だらだらと映像を流しているような。

となると音楽番組あたりが、いちばん差しさわりが無い。

その日も、暑い夏の晩。いつもの様に、いわゆるヒット曲がテレビから流れていて。扇風機から漂ってくる微風や、蚊取り線香の煙の匂い、夜半に始まるカエルの合唱、、そんないつもの日常の中に、歌謡曲が溶け込んで。

すると、そのとき。

近未来的な音が、、非日常的な音が日常の中に流れてきた。切り込んで来たというか。。

???とおもったら、どぎつい化粧をした男性二人が良くわからない歌詞を歌っている。。。よい曲なのか、悪い曲なのか、、そんな概念も当時は無く、ただその非日常の音が部屋の中に流れこんできていた。。。

扇風機の微風と蚊取り線香の煙とともに虚空に漂いながら。。


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