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ただ素直に生きるために 〜 「僕らの七日間戦争」 〜 「Seven Days War」 TM Network


「僕らの七日間戦争」という日本映画がありました。80年代後半でしたか、、宮沢りえさんも出演していました。

少年少女から見た大人社会に対する反体制がテーマ。でも暴力に走るわけでもなく、無論、彼ら自体がものすごい不良ということもなく。

いたって普通の少年少女が心で感じてしまった大人社会への疑問や疑念。そういったものに対して、まずは自分たちの世代の想いをきちんと聞いてほしい、、そう言う観点からの、結果としての反体制的な行動なんですね。

彼らは授業をボイコットし、廃虚に立て篭もり訴えかけます。

70年代、日本が豊かになるにつれ、若者の暴力が顕在化。先人の努力の結果、豊かになったから騒げるわけですが、ついには暴走族という集団が登場。そして、場所によってはドラマ「スクールウォーズ」の世界になっていきました。

80年代、さらに日本は豊かになり、トレンディドラマが流行りだし、少年少女は早くから自立心を持ち始め、、家庭内では、さだまさしさんの関白失脚のような状況になり、父の世代が居場所を無くしていく。

そんな時代の、そういった大人が少年少女に魅力的に見えていたのかどうか。

気持ちを過度な暴力ではなく、彼らなりの工夫で伝えようとする行動。タイトルこそ七日間戦争ですが、これは大人への訴えかけの戦いです。

この映画が示すのは、バブル期に行き詰まった大人社会とその歪みから生み落とされた大人のダーティーな側面と、精神的に早熟な少年少女の意志の発露のせめぎ合いでしょうか。

それは、自分自身に素直に生きられなくなった大人の悲しみへの共感であり、だからこそ自分自身には素直に生きたいともがく少年少女の精神の葛藤でもあったように想います。


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