見出し画像

カスタマーサクセスのデータ分析をいかにプロダクトに反映させるか?

最初に

commmuneのPdM兼、データサイエンティストの久松です。
カスタマーサクセス周りのデータ分析をかれこれ2年くらいやってきて、直近はPdMとして、その知見をプロダクトに反映させてより現場のCSの方々が効率的に価値のある施策をうち、ROIに直接影響を与えることのできる状態を実現しようとしています。

まだ頭の中にある構想を全てプロダクトに昇華できているわけではないのですが、まず考えを整理した上で、どのような思想でプロダクトを作っているのかまとめたいと思います。

分析の進め方

画像1

カスタマーサクセスに限ったことではないですが、そもそも分析を行うにあたっては課題問い・仮説を明確にする必要があります。(もちろん、探索的データ分析というボトムアップ的なアプローチもありますが、再現性を担保する&現場のドメイン知識をフル活用するためにはトップダウン的なアプローチをここでは優先して話します。)

課題を明確にするために、現状の数字を網羅的に把握する必要があります。
そのための手段として、ダッシュボードを作成して、関係者が数字をいつでも見れるようにアクセシビリティを高めるといったことがあります。

数字に誰もがいつでもかんたんにアクセスできるからこそ、どこがボトルネックなのか、そしてボトルネックになっている理由はなにか問い・仮説を立てる機会を普段から作ることができます。

問い・仮説を定義できて始めて、分析のスコープが定まります。
無限に時間があれば、データを見てそこからボトムアップ的に問い・仮説を立て、1つ1つ検証して、施策に活用することも可能です。しかし、実際にデータを見るとあれもこれも気になってしまい、下記の理由で課題に対してダイレクトな施策を打つまでにかなり遠回りになってしまいがちです。

問い・仮説の優先度が担当者依存になりやすい
・抜け漏れが発生して、本当は最優先で対応すべき課題を見失いがち
分析することが目的になってしまい、課題の解決に結びつかない

問い・仮説に対して必要十分な分析を行い、その結果を元に新たな問い・仮説を立て、課題を明確にしていく、課題↔問い・仮説↔分析と三位一体で考えることが非常に重要です。

コミュニティ / 顧客ポータルのユーザー分析に適用してみる

今までの話をユーザー分析に対して考えてみると、下記の順番で進めるのがベターということになります。

ステップ1.
全体の数字を見て、そこからドリルダウンして課題となっているユーザーセグメントを明確にする

分析イメージ
全体の数値をダッシュボードで確認、様々な条件でユーザーセグメントの絞り込み

ステップ2.
該当のユーザーセグメントの詳細を様々な観点から徹底的に見て、課題となっている理由の特定にのために問いを立て、分析するフローを繰り返す。

分析イメージ
該当のユーザーセグメントの行動履歴を徹底的に確認し、必要に応じてセグメントを分割して深堀りを行う

ステップ3.
最後にセグメントの代表ユーザーの詳細を把握して、施策をシャープにする。

分析イメージ
いわゆる行動ログのN1分析を行い、該当ユーザーセグメントの詳細を把握する。

つまり、森を分析して初めて木を見ることに価値がある

3つのステップでまとめましたが、森→林→木と全体像を見ながら必要に合わせて詳細にしていくことで抜け漏れのない、問いに対して必要十分な分析を行うことができます。

抽象度の高いところから必要に合わせてドリルダウンして分析をせず、いきなり一番具体的なユーザー1人1人の詳細を見ても、疲弊するだけで、課題の解決には至りません。

commmuneのプロダクト開発における思想

我々は、先に述べた方針を順番に実現すべくプロダクト開発を進めています。

1. まず、森を見る部分を徹底的に見やすいものにする
2. 森の次に林を見れるようにする
3. そして最後に木が見れるようにする

なぜならば、クライアント企業の皆様にとって上記が本質的に役立つ分析だと思っており、我々は”それっぽいもの"を作ることで一時的に満足いただくような回り道はしません。

今のcommmuneでできること、今後できるようになること

最後に、commmuneで上記のステップ1~3がいつになったら全てできるようになるのかについてまとめたいと思います。

今年の4月から力を入れて分析画面のアップデートを進めており、このQでステップ2まで実現し、年内にはステップ3まですべてcommmuneの分析画面で完結できるような状態を実現していきます。

画像2

一緒にプロダクトを磨き込んでいただけるメンバーを募集しています!

国内、そして海外含めたカスタマーサクセスSaaSの第一想起となるプロダクトにするために、commmuneを一緒に磨き上げ、適切に発信していくことにコミットしてもらえるメンバーを大募集しています!
少しでも興味を持っていただいたのであれば、まずは一度カジュアルにお話しましょう!

■ PdM (プロダクトマネージャー)
https://commmune-careers.studio.site/product-manager
■ PMM (プロダクトマーケティングマネージャー)
https://commmune-careers.studio.site/product-marketing-manager
■ QAエンジニア
https://commmune-careers.studio.site/QA-engineer

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?