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50代半ばのサラリーマンは定年ゴールの逃げ切り世代か?

50代が集まる同窓会では、病気の話題が多くなる・・・。

このような噂は聞いていましたが、最近学生時代の同窓会に参加した時にその言葉をヒシヒシと実感することになりました。

学生時代の飲み仲間でもあり新聞社に勤める彼は、同窓会が始まるやいなや先月の入院と手術のことを話しはじめました。

「実は俺さー、先月直腸がんの手術を受けたんだよ。
15センチくらい腸を切り取ったから、前みたいに好きなだけお酒飲んだり、好きなもの食べたりできなくなったんだよね。
今までさんざん好き勝手してきたからしょうがないのかもしれん。」


日本酒が大好きでいつも素晴らしい食べっぷりを披露していた同期生の彼が、寂しげに話す姿には同情もあり他人事ではない気持ちもあふれてきました。
(´・ω・`)

そして、次に彼がしんみりとこのように話し始めました。

「下の子が大学卒業するのと、俺の会社の定年までがあと5年くらいなんだよね。
それまではとりあえずサラリーマン続けてさ、逃げ切りたいねぇ。」

・・・「逃げ切る」とは?

全力疾走で仕事をしてきたけれど、ここからは余力で流して定年退職のゴールテープを切ったあとにはのんびりしたい・・・、というところでしょうか。


若い頃、志をもって新聞記者を目指し夢を叶えた彼を、私は密かに尊敬していました。

しかし、時代が移り変わり新聞社が斜陽産業となりそうな状況や、今回の病気のこともあり、彼にこのような気持ちが芽生えてきたのでしょう。
(´;ω;`)

「ところで新聞社で一緒に働いている人って、中高年の人が多いの?」

「いや、30代くらいの部下も多くいるよ。」

「そうなんだ。じゃあ、あなたの背中を見て仕事をしている若い人がいるんだよね。」


ひとしきり話を聞いてちょっと考えてみました。


彼は「逃げ切り世代列車」の最後尾の車両に乗っているつもりかもしれません。

しかし私は、50代半ば世代は「逃げきれない世代列車」の先頭車両に乗っているような気がするのです。

私たちの「ゴール」は親世代とは違うかたちじゃないかと感じます。

もうちょっとゆっくり長く走って、次の世代の人たちとも関わったほうが良いのではとも思うのです。
(*´ω`)


彼は長年使命感をもって仕事をしてきた人なので、後輩たちへも大きな影響力があるはずです。

後輩たちが仕事に希望が持てるよう、余力で流す姿よりもいままでどおり情熱のある姿勢をみせてあげてほしいなと思い、それも伝えてみました。

「そうかー。逃げきれない世代の先頭にいるなんて考えてもいなかったよ。
もう定年がみえてきたから、そこまでの体力があればいいやって思ってたよ。」

彼には、末永く楽しい話ができる同期生でいてほしいです。
病気とも付き合っていくたいへんさはあるかと思いますが、はやく健康を取り戻してもらいたいなと思います。

以前のようにお酒を飲みながら、あれやこれやと年齢を忘れて語りあえる機会が待ち遠しいです。
(^-^)


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