海外ソフトウェア企業への転職で失ったもの 〜ドイツより~
はじめに
ドイツ・ベルリンに本社がある新興の大手IT企業に、ソフトウェアエンジニアとして、2022年夏から現地で働いてます。
この記事は前回の「海外ソフトウェア企業への転職で得たもの 〜ドイツより~」の続きです。
今回はドイツ・ベルリンに来て(予想外に)失ったものについて紹介します。
ちなみに記事の背景画像は9月に行われたベルリンの巨大凧揚げフェスティバルです。
これまで日本で築いた人間関係を失う
「え、当然ではないの?予想してなかったの?」
こう思うのはもっともですし、自分も当然、覚悟したつもりで海外転職しました。しかし、長く東京で暮らしていたことと、自分が30代になっていたことで、予想を大幅に超えた喪失感がありました。
まず、過去8年間、東京で働いていて、私生活でも仕事でも多くの仲間を得ることに恵まれました。特に東京では人との出会いが多いと思います。
会社の同僚
シェアハウスの仲間
カフェ・居酒屋・レストランのオーナー・店員と繋がり
そして現在、自分は30歳を超えていますが20歳前半の時よりも友人も多く、何をするにおいても縁の大事さが身に染みて分かってきました。
20代の時とは違い、個人でできることに限界を感じますし、20代後半から自然と多くなった冠婚葬祭が周りの人との関係の大切さを教えてくれました。
それにも関わらず、「20歳で関西の郊外からカナダに留学した時の感覚で海外転職を考え、日本を離れてしまった」のは完全に想定が甘かったです。
なぜなら、自分が大学生の頃は家族・親戚も元気でしたし、周りの友人も就活・留学などで積極的に移動してました。なので、自分も海外に出ることに対して、何も問題は無かった訳です。
もし、今からやり直せるなら日本でそれまで積み重ねた人間関係と生活環境を活かした道を選ぶと思います。
ただし、もう自分も周りも前に進んでいるので、失ったものは戻ってこず、前向きに進んでいくしかありません。
最近(4ヶ月目)ですが、ベルリンで気心が知れる仲間が増えてきたので、心機一転、また仲間を増やしていき、今後はもっと人間関係を大切にしたいです。
健康管理が難しい
ドイツでは以下の点から健康管理が難しくなっています。
バランスの取れた食事の摂取
健康診断や治療の保険のカバーの少なさ
一方で、ジムは日本の半額くらいが相場で格安です。
バランスの取れた食事の摂取
日本では食育が当たり前のように定着しており、肉・魚・野菜・穀物から五大栄養素をバランスよく摂るということを意識しています。
一方、ドイツでは脂質の多い肉🍖と塩分の多いポテト🥔とパン🥐を中心に食べるか、Vegan (野菜だけを食す)か、筋肉トレーニングと同時にプロテインを摂るかになり、極端な人が多いです。
そのため、Oktoberfestのような沢山ビールを飲むようなイベントやドイツ料理系のレストランに行く機会が多いと、不摂生になりがちです。
ただし、個人で自炊する分には豊富で新鮮な野菜・果物がスーパーマーケットにありますので、食生活の管理には困りません。日本と違うのは魚の種類がサーモンやイワシなどの数種類に限られることです。
ドイツの食生活については参考になる記事が日本語でも沢山あります。
健康診断や治療の保険のカバーの少なさ
日本では労働者は1年に1回のペースで定期的な健康診断を行う義務があります。
一方で、ドイツの公的保険加入者は35歳以上で2年に1度、保険でカバーされる成人健診を受けることができます。(参考:ドイツでの健康診断・人間ドック)
つまり、日本にいた時と違い、健康診断を35歳になるまで待つ必要があり、さらに2年に1回になりました。そのため、知らない間に病気が進行しないか、不安があります。
さらに、公的保険の適応範囲は日本に比べると限定的であり、例えば、歯医者のクリーニングや銀色のアマルガム以外の詰め物は保険の適用外です。つまり、少し適用範囲が狭く、気軽に病院に行きづらいです。
ドイツの医療に関する一般情報は以下によくまとまっているので、渡航予定がある方は見ておくほうが良いです。
ただし、制限の大きい医療制度を国家的に見たとき、総合的な医療費を抑制できるので、将来的に医療制度が破綻する懸念は減らせます。一国民目線で見れば、財政面で安心できるのは良いことです。
ジムは格安
食事や医療は不便に感じる一方で、ジムは日本に比べて格安の場合が多く、相場は月あたり30ユーロくらいです🏋️
ドイツのジムは器具が豊富に揃っており、筋肉隆々な男性やシャープなスタイルの女性が多いです。
結論ですが、自分は週2回のペースのジム運動と自炊を中心に健康を保つようにしています。
続編は「海外ソフトウェア企業への転職して日本と変わらなかったもの」になります。
以上です。
Happy Coding! 👩💻👨💻 🤖
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