見出し画像

An open Q&A on the Forces of Organic Uplift

■ はじめに
こんにちは!Repro Growth Marketerの 稲田宙人(@HirotoInada)です!
本noteは2020年5月13日に開催された “ASO Conference2020” の世界最速・日本唯一のRecap記事Vol.6です!

ASO Conferenceとは?
世界60ヶ国以上から総勢1000名以上が参加する、ASO(アプリストア最適化)のみにトピックを絞った世界最大級のカンファレンス。
今回で3回目の開催を迎え、総勢20名以上のプレゼンターがASOの最前線のノウハウを共有し、熱い議論が交わされ幕を閉じた。

Recap Vol.6のテーマとスピーカーは以下の通りです。

■ テーマ
オーガニックアップリフトの概念・重要性とその計測方法
■ スピーカー
Gabe Kwakyi (Co-Founder @ Incipia)
Marina Corby (Data Analytics Manager @ Incipia)

1. オーガニックアップリフトの概念と重要性

画像1

このセッションではオーガニックアップリフトのみにトピックを絞り解説をしていく。

まず、そもそものオーガニックアップリフトが何かに関して。
オーガニックアップリフトはKファクターと呼ばれることもあるが、広告キャンペーンのインストール数がオーガニックのインストール数に及ぼす影響の度合いを意味する。
広告キャンペーン実施から一定期間経過してから遅れてオーガニックの指名検索比率などに現れることが多く、この他にも知人などから紹介を受けてダウンロードに至るパターンもある。

なぜこの要素の影響度を測定する必要があるかに関しては2つ理由がある。
1つ目は、オーガニックの検索順位にはダウンロードの総ボリューム数が大きく影響する点だ。検索順位の上下動の原因を探る上で、それがASO施策によるものなのか・広告出稿によるものなのかの切り分けは非常に重要である。
2つ目は、広告を見たユーザーが直接アプリをダウンロードするとは限らない点だ。広告を見たもののその場ではダウンロードせず、後日ストアで直接検索してインストールした場合、そのインストール数は広告ではなくオーガニックに計上されてしまう。故の真に広告の効果を測定することが難しくなってしまうのだ。

上記2つの理由より、オーガニックアップリフトを測定することが非常に重要になる。

2. オーガニックアップリフトの種類

画像2

一口にオーガニックアップリフトと言っても、2つに分けることができる。

1つ目は、ユーザーレベルでのオーガニックアップリフトである。これは、あるユーザーが広告を見たものの、広告からではなく直接ストアで検索をした場合や、友達からおすすめされて調べてインストールする場合を意味する。この場合は、指名検索の割合が増加する傾向がある。この影響を見るために、MMPでアトリビューション期間を設定して、どの広告経由でダウンロードされたかを計測する必要性がある。

2つ目は、エコシステム単位でのオーガニックアップリフトである。これは、ストア上でのアプリの視認性が上がったことでインストールされる場合を意味する。例えば、広告によりインストール数が急増したことで、一般キーワードでの検索順位が大きく上がったことや、おすすめアプリに表示されるようになったり、カテゴリ内ランキングが上昇したことでインストール数が増加するパターンが存在する。

3. オーガニックアップリフトの計測

続いてオーガニックアップリフトをどのように測定するかに関してである。

画像3

計測モデルは上図のように多種多様であり、非モデル型から時系列の予測モデルや機械学習を用いてものまで多く存在する。

どのモデルが絶体解であるようなものは存在せず、元のデータ構造や測定結果をどのように活かすかによって最適な計測モデルは変わってくる点に注意が必要だ。

画像4

計測モデルを選択する際には2つの点を考慮することをおすすめする。
すなわち、計測モデルの複雑さと解釈の難易度の2つである。

例えば、上の図は最小二乗回帰モデルとニューラルネットワークモデルの2つを比較したものであるが、圧倒的に前者の方が傾向が読み取りやすいのが分かるであろう。

計測モデルを選定する際には、上記2つの観点を軸として、最適なモデルを選択するべきだ。
モデルがシンプルであればあるほど、読み取る難易度は下がり汎用的に使用することが可能になる。

4. 総括

画像5

ここまでの話をまとめると上の図のようになる。

まだオーガニックアップリフトを測定したことがない場合は、簡単なモデルから導入することを推奨する。
そこから、段々と複雑なモデルに移行していき精度を上げていくのがベストプラクティスと言える。

ただ、繰り返すが最適なモデルやその複雑さは、求められるレベルによって変わる。可能であればできる限りシンプルにするのが良いと言えるだろう。

また、できる限り複数の要因を考慮しデータとして収集することを推奨する。但し、質の低いデータをいくら集めたところで、分析結果は質が低くなるだけなので、その点は強く認識頂きたい。

----------
Twitterでは獲得領域だけでないアプリのグロース全般に関する発信を行なっています!ASOに関する最新情報やティップスも発信中なので是非フォローしてください!

良ければシェアやフォロー頂けると嬉しいです!
また、ご意見やご質問があればお気軽にどうぞ!

https://twitter.com/HirotoInada
----------
Reproはこの度、ASO(アプリストア最適化)に必要なノウハウと工数をカバーするツール「ASO Insight」をリリースしました。

キーワードを含めてタイトル等をどのように作成するかはマーケターの手作業でしたが、「ASO Insight」では、アプリタイトル等の要素を独自のアルゴリズムに基づき自動生成で生成します。

ASOで数々の実績を出してきたReproのASOエキスパートのノウハウが反映されるアルゴリズムとなっており、プロに運用委託するのと変わらないレベルの提案が得られます。

ASOにかけるリソースやノウハウがないという企業にとっては、非常に有望なサービスとなっています。
ご興味のある方は、まずは、アプリのASO状況を分析する「ASO無料診断」をお気軽にお申し込みください!


この記事が参加している募集

イベントレポ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?