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JR東日本パスの旅_1日目③「碓氷峠・下りを上る廃線ウォーク」
こんにちは、結城弘です。
こちらは昨年10月、JR東日本乗り放題切符「JR東日本パス」を使って東日本を周遊してきた旅行記です。
![](https://assets.st-note.com/img/1679136383671-K2fImGALW2.jpg?width=800)
⇩前回の記事はこちら
1. 廃線ウォーク開始・信越本線下りを上る
さて前回、信越本線下り線の廃線跡を歩くイベント「廃線ウォーク」に参加し、いよいよ出発しました。
行程は以下の通り
・13:00頃 群馬側下り線入口出発
・15:00頃 中間地点の「旧熊ノ平駅」にて休憩
・17:00過 軽井沢側ゴール着
※地図上、黄色マーカーが今回の行程です。
総歩行距離は約11km(私は昼食場所である「峠の湯」まで2.6㎞ほどをトロッコ列車で移動し途中合流したので10㎞未満)です。
「下り線」ですが、スタッフさん曰く、こちらのルートは軽井沢まで延々と峠を上り続けるとのこと。
こっちは旅行用具をすべて詰め込んだバックパックに、昼ご飯にいただいた釜めしの器というデッドウェイトを新たに追加しての参戦です。
(※ちなみに釜めしはとてもおいしく、器もいい思い出の品になりました)
さぁ、歩いていきましょう!
まずは禁じられた柵の向こう側へと踏み込んでいきます。
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左手側の線路は信越本線上り線跡。
右手側はトロッコの「とうげのゆ」駅があります。
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天候もほどよく、絶好のウォーキング日和に恵まれました。
ちなみに写真を見てもらったらわかると思いますが、廃線といいつつ、架線や線路、その他諸々の設備が、ほぼ当時のまま現存しています。
「険しい場所に敷設されたため、重機が入れないなどの関係で撤去が難しい」が主な理由だそうです。
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進んでいると、最初のトンネル「1号トンネル」が見えてきました。
今回の下り線ルートには大小のトンネルが18本あるそうです。
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1号トンネルを抜けると緑に深みが増します。
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古い建物やゆかりの地の跡に立つと、かつての賑わいや人や乗り物の往来を妄想するのが性癖の私。
静かな山中をザクザク歩きながら、「ここを電気機関車と連結した特急列車とかがトコトコ行き交ってたんだななぁ、不思議だなぁ」と妄想を膨らませます。ぶっちゃけ楽しい。
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鹿がいたぞぉ!!
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さて「2号トンネル」に着きました。こちらは18本ある中でも最長のトンネルで長さは1215m。
ちなみに上の写真。皆さん足元を気にされていますが、これは何をしているかというと、スタッフさんの指示で靴についた山ビルを除去しています。
見た目はナメクジをさらに細く小さくした感じ。
山ビルは靴から徐々に這い上がって、膝の辺りで血を吸うそう。
なのでトンネルの中で惨事になる前に、靴にくっついた山ビルをデコピンで弾きます。
準備万端、2号トンネルに突入です!
もちろん明かりは一切なし。自分達のライトの明かりを頼りに、暗闇の中を突き進んでいきます。
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トンネル内歩行時の様子 pic.twitter.com/MG4dwmmYNK
— 結城弘💡⌚小説発売中 (@yhiroak) March 3, 2023
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蟹がいたぞぉ!!
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ライトが照らす先は常に闇、中間まで来ると出入り口の明かりも見えません。下手なお化け屋敷よりも怖い。
2. 幻の場所へ
さて、2号トンネルの終わりが近付いてくるにつれて私は別の意味でワクワクしていました。
実は今回の廃線ウォークでどうしても訪れたい場所があったのです。
いや、その場所に行けるとわかったからこそ廃線ウォークに参加したと言っても過言ではないです。
あれは子どもの頃だったと思います。
何かの雑誌で全国各地の廃線特集をやっていて、そこにとある橋梁の写真がありました。
⇩その写真に似たアングルがこちら
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(※こちらの画像は下記ホームページより引用)
画像引用元:ホビコム「鉄道名情景紀行【第19回】信越本線 横川~軽井沢」
めがね橋も気になったのですが、それよりも奥の無骨な鉄橋の上を行きかう特急列車を写した写真や、廃線後の錆びついた橋梁の写真の独特な雰囲気にとても惹かれたのを覚えています。
時が過ぎゆく中で雑誌もどこかにいき、場所も「碓氷だったかな」とうろ覚え。もはやそんな写真本当に見たのかと記憶も怪しくなるくらい。
かつて惹かれた橋梁は、頭の中にだけ存在する幻の場所でした。
碓氷峠で廃線ウォークなるイベントを知った時、「確かあの橋梁も碓氷だったような……でも解体されてるかも……」と錆びついた記憶を呼び起こしながらホームページを調べてみると、ありました。残ってました。
参加を決めた瞬間でした。
そして今、長いトンネルを抜け、出口が見えてきました。
![](https://assets.st-note.com/img/1677779940104-Gc2RrxKGWp.jpg?width=800)
トンネル出口前で、スタッフさんの指示で立ち止まります。
すると…
![](https://assets.st-note.com/img/1677783119028-vD3pZ7BeoF.jpg?width=800)
日の光が射しこんできました!
みんな一斉にカメラを構えます。要所要所で撮影タイムを作ってくださったスタッフさんに感謝です!
そして歩きだし…
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幻の場所に到達です!
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左手奥がめがね橋
右手奥が上り線橋梁
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橋梁の上で一旦休憩。
まるで今にも電車がやってきそうな場所で、線路に腰を下ろしたり、鉄道橋梁の上を自由に歩きまわって景色を楽しんだり、めがね橋を歩く人たちに手を振ったり。
明治とか大正とか遠い過去の場所ではなく。
多分、この今にも電車がまたやってきそうという日常と非日常が混在する不思議な魅力があったからこそ、この場所に惹かれ、廃線ウォークに惹かれたのだと思います。
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向こうの人たちには私たちはどう見えたのだろう
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渋い…
たっぷり橋梁を堪能した後、再び出発です。
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出発するとすぐに次の「3号トンネル」に入ります。
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3号トンネル内では信号の点灯イベントがあったり、トンネル壁面に映し出された信越本線の特別映像を鑑賞したりと、盛りだくさんでした。
⇩映像はこんな感じの内容だったと思います。
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そして3号トンネルを抜けると旧熊ノ平駅に到着しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1677784387822-IH0bUhuCf4.jpg?width=800)
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廃線ウォークの中間地点までやってきたところで、一旦休憩です。
次回は廃線ウォーク後半の模様をお届けし、そして軽井沢駅から銚子駅へと移動します!
次回⇒
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ここまで読んでいただきありがとうございました。
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