💙受験国語 F 小説文 プレゼント 「生きていてよかった」　 　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
＜テスト対策　小説文解答のポイント＞　初めからシラミつぶしに読んではいけない。時間が足りなくなる。著書名、最初と最後の三行をチェックする　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
〇本文を読まなくてもできる知識問題から解こう。(漢字・指示語・接続語) 〇場面・時間の変化に気付くこと。　　　　　　　　　　　　　　　　　　
〇出来ごと→心情の変化→身体反応・態度の変化　　　　　　　　　　　　　　　
〇主旨（作者が表現したいこと）

💗題名＜プレゼント＞

　誕生日の一週間前から言ってあったのに、三人の子供達は、何の用意もする気配がなかった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「あなた達は、傷痍軍人になって結婚できず、一人ぼっちのおじさんの気持ちが分からないの？」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　    サチが、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
「だってお母さんが、買ったものはだめというんだもの.............。」
「僕、今、作っているところだもん。家庭科で習ったの。だからタダだよ。」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　   見ると、左手の指に、太い毛糸を巻きつけて、マフラーを編んでいる。
「おー、いいな悠二、俺、何も考えつかない。」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　   サチが、ノートのページをビリリと破いた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　   貴子が、のぞいてみると、線で区切り、「肩たたき券」「足もみ券」とびっしり書き始めた。祐太がアハハと笑いながら、サチのノートを破ると、中央に線を引き、左右に「オンブ券」と書いた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　    おじさんは、首に細いマフラーを巻きつけられ、肩を叩いてもらい笑っていた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「俺の背中に乗れよ。オンブできるぞ！」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　   と言われると、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「歩けないようになるまで取っておくよ。」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　   と、しきりに鼻をすすった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　   貴子は、子供達が生まれる前の、おじさんの言葉が思い出された。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「どうして俺だけが生きているんだ。すまない事だ。」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　   おじさんは、亡くなった戦友の分まで、今、生きているんだと思った。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　プレゼント

😀漢字　　

気配（けはい）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 傷痍軍人（しょういぐんじん・戦争で障害を得た人）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　僕（ぼく）俺（おれ）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　編（あ）んでいる　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 破（やぶ）いた　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　戦友（せんゆう・戦場で共に戦った仲間の事）

😀場面　母と子だけの場面→おじさんと母と子が一緒の場面

😀心情　

一人ぼっちのおじさんの気持ち→　孤独・寂しさ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　                  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　                                        祐太の性格
「おー、いいな悠二～～考えつかない」
 アハハと笑いながら～～「オンブ券」と書いた。
「俺の背中に乗れよ。オンブできるぞ！」
 →天真爛漫（てんしんらんまん）だが、マイペース。　　　                  

巻きつけられ→受け身の「られ」・悠二が巻きつけてあげた
笑っていた→うれしい　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　               しきりに鼻をすすった→　うれし泣き 
思い出された→自発助動詞、自然に思い出したということ

すまないことだ→いっしょに戦争に行った人たちがほとんど亡くなったのに自分だけが生き残ってしまい、 申し訳ない気持ち 、自分を責める気持ち

亡くなった戦友の分まで～～今、生きているんだと思った 
→　亡くなった戦友が味わうことのできなかった平和な幸せな現在を生きているということ