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「仕事にしばられない生き方」を読みました

「青い汁、出ちゃいますよ。」

本屋で立ち読みした時、
ここが気になって、気に入って、購入。

ナナフシの脱皮。
脱皮に失敗して、死ぬ。
うまく脱げないだけで、死ぬ。
青い汁が出て、死んじゃう。

「人間だってそうですよ。うまく脱皮できないと、苦しくて、死んじゃうことだってあるんだと思います。」

「あまりのつらさに、青い汁、出ちゃいますよ。」

そのときの私は、青い汁が滲んでた。

死ななくて、よかった。

著者のヤマザキマリさんの経験と比べたら、
私なんて、まだまだぬるま湯に入ってた。

それでも、青い汁を出しかけてた。

逃げても、いい。

道は、他にもある。

唐突だけど。

CAP(キャップ)という、子どもへの暴力防止を目的としたプログラムがあります。さまざまな暴力から、自分の心とからだを守る暴力防止のための予防教育プログラムです。

こどもだけじゃない。おとなだって、そう。

こどもも、おとなも、すべてのひとに、暴力を受けず、安心して、安全に暮らす権利がある。

『大切な自分を守るための行動の選択肢は、
「No(イヤという)」
「Go(その場を離れる)」
「Tell(誰かに話す)」です。』

『自分は大切な存在と思う感覚(人権意識)があってこそ、「いや」と感じることができ、自分を守るための行動を選ぶことができるのです。(CAP HPより引用)』

そんな勉強中に、ふと、思う。

私だって、逃げていいんだ。

安心、安全を、確保していいんだ。

直接的な暴力を受けていなくたって、
自分が幸せじゃなくて、辛いなら、
今いる場所から、離れよう。

そう、思えた。

この本に話を戻すと。

「仕事」は、私にとって、なんなのか。

働くことは、嫌いじゃない。

お金を得る手段。
経験を得る手段。
自分の能力を人の為に使う手段。

極論を言えば。

どんな仕事をしても、この3つは満たされる。

でも、なんでもいいわけじゃない。
そこに、私の望みが、ある。

そこを具体的にしていこう。

仕事内容だけじゃない。
私の夢は「沖縄に住むこと」だった。
仕事に就くことで、沖縄移住の夢が叶った。

仕事内容も、もちろんやりたかったこと。
貴重な経験を積ませてもらいました。
ありがとうございます。

それでも、沖縄移住の夢を叶える為に、
前職を選んだとも言える。

仕事をすることで、夢も叶った。
私は恵まれています。

夢を、望みを、自覚する。

その夢を叶える手段のひとつが、
仕事かもしれないから。

仕事自体が、夢や望みの場合は、どうか。

やっとチャンスが到来した、この機を逃してなるものか、とフル稼働で描き続け、家族が止めても、過労で脱水症状でぶっ倒れて、病院に運び込まれても、それでも働くことをやめられなかったヤマザキマリさんの体験は、どうか。

あるとき、ある光景を見て、自分のなかで、
あることが腑に落ちたヤマザキマリさん。

帰ろう、イタリアへ。

何かの潮時のような感じがしました。
と書いている。

人生の潮目を読む。

やるだけやったから、次にいける。
とも言える。

私も、潮時が来たら、

帰ろう、茨城へ。

と、思うのかな。

「潮時」って、引き際とか終わりって意味かと思っていたら、違うみたいだ。

『本来、あることをするためのちょうどいい時期を表しており、「ものごとの終わり」という意味で使われる言葉ではありません。』

潮時=行動するのに、ちょうどいい時期。

潮時を見極めるには、
やっぱり、自分の望みを自覚しなければ。

ほんとうにやりたいこと。

それを見誤っていたら、潮時も見誤る。

ヤマザキマリさんの、いま。
(ちなみに、この本のが出版されたのは2018年)

自分の作品を、漫画『プリニウス』を、本気でとことんやる。持てる技術と経験のすべてを使って、描きたいものを描きたいように描く。

ヤマザキマリさんに、マネージャーさんや、
とり・みきさんという共作者が現れたこと。

引越しや、人との出会い、家族の変化。
いろんなことが影響し合い、潮時は訪れる。

「人生なんて本当にあっという間ですから、やるべきことを優先して、どんどんやっていかないと、やりたいと思った時には、時間切れになってしまいます。どんなお金持ちだろうと、人生の残り時間はお金じゃ買えないってことを誰もが本気で考え出したら、売れるとか売れないとかそんなことには構っていられないと思うはずです。」

「そんなことより、生まれたからには、やりたいことをやれるうちにやらなくてはと思うのです。」

「今いる場所が八方ふさがりに感じられるなら、ドロップアウトしてみるのも、ひとつの方法でしょう。」

「生きている以上、不安や孤独はついて回るものだから、怖いと思っちゃったらおしまい。」

「楽しいこと、面白いことだって、この世にはたくさんあるんだから、明るい方に顔を向けてそっちを思う存分、やればいいんだと思います。」

「お金というハリガネムシに侵略されない人生を送る。」

私の人生の潮時が来たら、身軽に行動する。

お金で、何を得たいのか。

貴重な今を使って、私の人生の潮時に備えます。

疲れたら、ひとっ風呂浴びて、ゆっくり休んで、
それからまた、頑張ります。

「仕事にしばられない生き方(著:ヤマザキマリ/小学館新書/2018年)」

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